第十話
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・・・」
まあ、これが林姉の特技だ。
林姉はどんな人からも、どんな場所からも目的のものを盗むことができる。
もちろん、その作業には呪術も使うし、元々持ち合わせている身体能力も十二分に使う。
まあ、神様から盗むのはこれが初めてだけど。まさか、できるとは思ってなかった・・・
ちなみに、林姉はこれまでに、人でないものか、汚い、法外な方法で荒稼ぎしているところからしか盗み出したことはない。
「・・・もしかして、蚩尤はそれを探しに行ったのでは?」
「ああ・・・なるほど。せっかく統一して作ったのに、一部なかったら探しにも行くよな・・・」
「じゃあ、この槍を戻したら戻って来たり?」
林姉は、そう言って槍を武器の山の上に置いた。
しばし待つ。
「我が槍を盗んだのは、どやつだー!!」
本当に蚩尤が来た。
・・・マジで?
「アテ、林姉。俺の目には蚩尤が来たように見えるんだけど」
「大丈夫です。私にもそう見えますから」
「来たね〜。本当にあれ、探してたんだ〜」
まあ、それについては一応謝っておこう。
「えーっと・・・蚩尤!俺の家族が勝手に槍を取ったりして悪かった!」
「む・・・貴様、神殺しか?」
あ、反応するところそこですか・・・
「ああ!つい最近カンピオーネになった、神代武双だ!」
「ふむ・・・であれば、いざ雌雄を決しようぞ!」
好戦的過ぎませんか?もう少し、何かしらの過程はないのか?
「まあ、分かりやすくていいんだけど。二人とも、少し離れててくれ!」
「分かりました!」
「りょ〜かい!」
二人が距離を置くのを確認し、槍を二振り召喚しながら蚩尤のほうを向く。
「では、まずは我が群衆と戦ってもらおうか!」
「おおう・・・そういえば、多くの魑魅魍魎を従えてたんだよな・・・」
蚩尤の宣言と共に、この場にアホみたいな量の魑魅魍魎が現れた。
しかも、蚩尤のところにたどり着くにはこいつらをどうにかしないといけない・・・
「仕方ない、いっちょやりますか!」
とりあえず、一気に走って突っ込み、先頭にいた異形を槍で貫き、軽く跳びながら足を振り切って直線上にいる異形を全て殺す。
そのままもう片方の手に持っていた槍を地面に刺し、足元に小ぶりな槍を『召喚』すると槍を軸にして回転し、足の槍で異形を切る。
ここまでの間で、一切の反撃はなかったがさすがにこれ以降も無抵抗、とは行かないようだ。攻撃してきた。
「まあ、この程度なら全然なんともないんだけど」
もう面倒になったので、持っている中で一番大きい槍を『召喚』し、横なぎにふるって残りを全滅させる。最初からこうしとけばよかったな。
「ははは!流石は神殺し、そう簡単に
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