第四十四話 高校の運動会その十
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「どっちかっていう時はお仕事が大変な方にね」
「お手伝いに行ってなのね」
「そうしてるの」
こう四人に話す、彩夏に答えながら。
「確かにご馳走になってるけれどね」
「何かこの町のそうしたお祭りとかって」
クリスマスもその祭りの中に入れてだ、琴乃は言った。
「一つの神社とかお寺でやってないのね」
「皆で助け合ってるのよ」
「宗教の垣根を超えてなの」
「そうなの、そうしてるの」
景子は琴乃にも話す。
「お坊さんもね、あとね」
「あとって?」
「お坊さんっていってもね」
仏教の僧侶だ、この立場であってもだというのだ。
「今は結構多くの宗派で髪の毛があるからね」
「そういえば最近普通の髪型のお坊さん多いわよね」
「もう剃らなくなった宗派も多いの」
このことは本当のことだ、とはいっても宗派によって違うが。
「だから普通に他の宗教のお手伝いに行ってもね」
「ぱっと見ただけではわからないのね」
「そうなの、そうなったから」
このことも話すのだった。
「そこも変わったのよ」
「じゃあ私が出家しても」
「宗派によってはね」
仏門に入ってもだというのだ、例えば琴乃がそうしても。
「髪の毛はそのままでいいのよ」
「そうなのね」
「ただ、私はね」
「景子ちゃんは?」
「神道は基本自然体だから」
そうした考えがあるからだというのだ、神道は自然崇拝へのシャーマニズム的信仰が強いのでこうした考えがあるのだろうか。
「髪型はね」
「それなのね」
「そうなの、黒髪のままで」
これに加えてだった。
「黒髪でないとね」
「駄目なのね」
「はっきりと決められてないけれど」
だが、だとだ。こう話していく。
「お母さんにも言われてるの」
「染めたりしたら駄目だって?」
「それで短くすることもね」
止められているというのだ、母に。
「いつも綺麗にしておくのと一緒に」
「結構大変じゃない?景子ちゃん私達の中で一番髪の毛長いし」
五人共髪の毛は長い方だ、今は美勇が一番短いがその彼女にしてもセミロング位の長さは充分にある。景子は腰位まである。
「洗うのも拭くのも乾かすのも」
「だよな、そこまで長いとな」
そのセミロングの美優も言う。
「枝毛とかなりやすいだろ」
「部活とか体育の時は縛って上に上げてるけれど」
これは五人共だ、入浴中も洗う時以外はそうしている。
「それでも枝毛になりやすいでしょ」
「大変じゃないか?長過ぎても」
「あっ、洗ったり拭くことにはコツがあるから」
景子は大丈夫という顔で二人の問いに答える。
「大丈夫なの」
「乾かすのも?」
「そうなんだな」
「そうなの、そっちはそんなに時間かからないから」
「そういえば景子ちゃんいつも髪の毛洗ったら
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