第四十四話 高校の運動会その九
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「ああ、二月は節分でね」
「冬もなのね」
「ちゃんとあるのね」
「あるのよ、これが」
しっかりと存在しているというのだ。
「そこにも住職さんとか神父さんが応援に来てくれるから」
「どれだけ仲いいのよって感じに聞こえるけれど」
琴乃は景子の話を聞いてこう言った。
「この街の神様仏様の関係者って」
「日本じゃ程度の差こそあれ喧嘩はしないしね」
「仲良くするのね」
「普通でしょ、神主さんとお坊さんが一緒にお酒飲んでても」
こう言いながらだ、景子が出す例えはというと。
「ほら、神宮寺とかあるじゃない」
「お寺の中にある神社ね」
「その逆もあるから」
「そういえば神仏って一緒に言うしね」
「喧嘩しても仕方ないから」
景子はこんなことも言った。
「それよりも仲良くした方がいいでしょ」
「神父さんと牧師さんも?」
彩夏はキリスト教の聖職者を話した、カトリックが神父でプロテスタントが牧師である。尚牧師はルターから妻帯はいい。神父は公には妻帯は無理だ。
「そうなの?」
「日本じゃそもそも神父さんと牧師さんの区別ついてる人少ないから」
カトリックとプロテスタントの、というのだ。
「私も中学校に入るまでついてなかったし」
「そうだったの」
「そうなの、教理とか祭事の行い方が違うのよ」
「仏教の宗派の違いなのね」
「そうなの、私的には同じ神様を信じているからね」
キリスト教の神だ、尚主即ちイエス=キリストの存在も同じだ。
「一緒って思ってたけれど」
「禅宗と浄土宗でまた違うよな」
美優はこのことを話した。
「同じ仏教でも」
「そうでしょ、同じ仏教でもそうなのよ」
「そういえば景子ちゃんがお手伝いしてるお寺って何宗なんだ?」
「一番よくお邪魔してるのは浄土真宗よ」
親鸞が開いた宗派である、悪人正機説で知られている。
「他にも浄土宗や臨済宗、真言宗と律宗にね」
「多いな、一つじゃないんだな」
「そうなの、この町結構お寺多くて」
それでだというのだ。
「時々お手伝いに行ったりお邪魔するから」
「その各宗派にか」
「やっぱり色々違うところがあるの」
各宗派によってだというのだ、仏教にしても。
「それで同じキリスト教でもね」
「あそこは本格的に戦争したしね」
ユグノー戦争なり三十年戦争なりだ、里香が言う欧州の宗教戦争はそれこそ血で血を洗うものだったのだ、彩夏は世界史の授業からの知識を話す。
「異端審問もあって」
「あそこはあそこだから」
景子は欧州は欧州だとした。
「日本とはまた違うから」
「日本だとキリスト教もなのね」
「神父さんも牧師さんも関係ないわ」913
カトリックもプロテスタントもだというのだ。
「あるのは神様だけだから」
「そういうことな
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