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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter33「分かり合いたい」
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るシグナムはルドガーが一瞬見せたフル骸殻がこれまで、自分が見たルドガーの骸殻をはるかに上回る力を持っている事を悟る。
力の差を見せつけられたシグナムは大人しく引き下がる。
それを確認したルドガーはティアナの方を向くと、彼女の瞳を見つめる。
「ティアナ、俺は今心の中で……お前を殴った……感じなかったか?」
「えっ?」
ルドガーの一言に呆気にとられそうになるティアナ。
「お前は俺の弟子だ。だがお前がどんなに俺を目指してもお前は俺になる事はできない……お前はお前なんだよ」
その言葉を境にティアナは崩れ落ちる。
ルドガーの言葉で完全に心を折られたのだ。
座り込むティアナにスバルが駆け寄る。
「俺達を見て嫉妬する暇があるなら、他にやる事があるんじゃないのか?……ヴァイス行ってくれ!」
「お前なぁ……わーったよ!」
ルドガーの呼び掛けで、ヘリのコックピットでスタンバイしていたヴァイスが応える。
「ティアナ!思い詰めちゃってるみたいだけど、戻ってきたらゆっくり話そう!ルドガー君もティアナの事を思ってくれてるからあんな事言ったんだよ!だからルドガーが言った言葉の意味をよく---」
力なく、その場に座り込んでいるティアナに、ヘリのハッチが閉まるまでなのはは必死に声を掛け続け、ヘリは飛び立った。
「さて、シグナム。実質立場上お前がコイツらの指揮をやらなきゃいけないわけだが---」
「ルドガーさん、シグナム副隊長!」
「?どうしたスバル?」
「なんだ?」
へたり込むティアナの事など始めから知らないとでもいうかのようなルドガーの態度に、スバルはシグナムとルドガーを……いや、ルドガーを睨めつけたが、その威勢も直ぐにたじろぎ、自信なさげに話す。
「め、命令違反は絶対駄目だし、さっきのティアの物言いとか、それを止められなかった私は、確かに駄目だったと思います……」
一旦、そこで言葉を止め、俯くスバル。
そして頭を上げ、言葉を話す。
「だけど……自分なりに強くなろうとするのとか、何とかしようと頑張るのって、そんなにいけないことなんでしょうか!?」
今頭にこみ上がる想いをルドガーとシグナムへ強く叫ぶスバル。その瞳にはうっすら涙が浮かんでいた。
「……自主練習は良いことだし、強くなるための努力も凄く良いことだよ」
突然、別の声がヘリポートに響く。
声はヘリポート入り口辺りから聞こえた。
「シャーリーさん?」
エリオが声の人物の名を口にする。
確かにそこにはシャーリーが立っていた。
「持ち場はどうした?」
「メインオペレートはリイン曹長がいてくれますから……なんかもう、皆不器用で、見てられなくて……」
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