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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter33「分かり合いたい」
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ンピオスでは月が2つあるのが当たり前であり、ミッドチルダに暮らし始めても当然彼が月を見て驚く事はなく、むしろ海鳴市の空に浮かぶ月を見て驚いた。

当たり前にあった物が無くなったら人は落ち着かなくなる。
道標を揃え、カナンの地を出現させた時は、事態の中心にいるルドガー達は直ぐに状況を飲み込めるが、そうではない一般人の中には混乱する者も少なくはなかった。

今思えば申し訳なく思える。

「ルドガー」

過去を振り返っていたルドガーの背に、この世界で今一番彼に安らぎを与える女性の声が当てられる。

「はやて……さっきは悪かった。色々話しを聞きたかったよな?」

「当たり前や……と言いたいところやけど、正直迷っとる」

なのは達の前でああは言ったものの、本人を目の前にしたら決心が鈍る。
これまではやては自分の進むべき道を選択してきた。

その決断に迷いなんてなかった。

だが……ルドガーの事になるとその決意が鈍る事がある。

ルドガーの事を知りたければ、彼の事が好きな事に偽りはない。

だが知る事を恐れている自分がいる事に今、はやては気付いてしまう。

「でも……それでも私は知りたい…ルドガーの事を!」

「知りたい、か……」

分史世界のマクスウェルがこう語った。
人間の好奇心とは、かくも貪欲なものかと呆れを越して感心したと。
好奇心は人間のもつ最も根源的な心だ。

だから人は真に近づきたいと願って者の事をより多く知りたいと願うのだろう。
例え人は、自らが破滅しようと、知ろうとすることをやめなければ、進もうとすることをやめはしない。

もしその心を失えば、それは生きているとはいえない。

「お前は強い奴だよ。自分が思っている以上にな」

「ちゃう……私はルドガーのことになると弱ぁなるんや」

「全く……面白い奴だよ、はやては」

彼女は今一歩を踏み出した。
今度自分が前に歩かなければならない。

「わかった、話す」

「!」

「だが話すのは皆を集めてから---」

過去を話すのは全員が揃ってから話すと言い掛けた時、六課隊舎に警報が鳴り響く。

「はやて!」

「わっかとる!」

顔を合わせそうお互いそう話すと、2人は指令室に走る。
今は話しを語るより他に優先すべき事がある。

「遅れてごめん、状況は?」

指令室に到着するとはやてがグリフィスに現状を確認する。

「はい。東部海上にガジェットU型が出現しました。付近にレリック反応は今のところは無く、ガジェットの総数は12機を確認。現在確認されているスペック以上の速度で旋回飛行を続けています」

報告が終わる頃になのはとフェイト、隊長2人が駆け付けモニターを注視する。

「航
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