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デート・ア・ラタトスク
再会&不思議な出来事
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。二人がくぐった扉から、半楕円の形に床が広がり、その中心に艦長席と思わしき椅子が設けられている
さらに左右両側になだらかな階段が延びており、そこから下りた階段には、複雑そうな機械を操作するクルー達が見受けられた。全体的に薄暗く、あちこちにモニタの光が、いやに存在感を主張している

「……連れてきたよ」

令音が、ふらふらと頭を揺らしながら言う

「ご苦労様です」

艦長席の横に立った長身の男が、執事のような調子で軽く礼をする。エミル的に言えばその人はテネブラエみたいな人だった

「初めまして。私はここの副司令、神無月恭平と申します。以後お見知り置きを」

「は、はあ……」

「あ、これはどうもご丁寧に」

やはり喋り方もテネブラエに似ているなぁとエミルは内心で少し笑った

士道とエミルは一瞬、令音がこの男に話しかけたのだと思った

───だが、違う

「司令、村雨解析官が戻りました」

神無月が声をかけると、こちらに背を向けていた艦長席が、低いうなりを上げながらゆっくりと回転する

「──歓迎するわ。ようこそ、〈ラタトスク〉へ」

『司令』なんて呼ばれるには少々可愛らしすぎる声を響かせながら、真紅の軍服を肩掛けにした少女の姿が明らかになる
大きな黒いリボンで二つに括られた髪に小柄な体躯。どんぐりみたいな丸っこい目にそして口に何か棒付きのアメをくわえている
士道は眉をひそめていていた。だってどこからどう見ても───士道の妹、五河琴里だった

そしてエミルも同じく眉をひそめる。琴里の後ろからエミルと一緒にこの世界に来たマルタ・ルアルディがここにいたのだ























陸上自衛隊・天宮駐屯地

「──五河、士道」

小さな声で誰にも聞こえないくらいの声を発し、折紙は頭の中に彼の顔を思い浮かべる。間違いなく、あれは士道だった。折紙の記憶が間違えるはずがない。それに彼は、間違いなく目にしていたの特殊兵装を纏った折紙と精霊を───

そしてもう一つ折紙は気になる事があった

「あれは人間なはず……でも、精霊並の力を持っている」

それは士道と一緒にいた少年が驚く程に強かったのだ。折紙はその少年とは戦っていなかったが、うちのAST隊員、四名が重傷を負ったが、幸い死にはしなかったのでそれはそれで良かったと思っている

「ちょっと退いて!担架通るよ!」

右方から怒鳴るような声が響く。ちらりと視線だけを動かして見やると、隊員が担架に乗せられていることが分かった

「……くそッ、くそッ、あの男……!絶対にぶっ殺してやる……!」

担架に乗せられた隊員が血の滲む額の包帯を押さえて、忌々しそうにうめ
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