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深き者
第二十三章
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り」
「よし。それではだ」
「行かせましょう」
 こうして式神をさらに行かせることになった。しかしであった。ここでその式神の視界が消えた。それまで出ていた映像が消えてしまったのである。
「これは!?」
「やられたか」
 役はその四角い立体テレビを思わせる映像が消えたところで察したのだった。
「どうやらな」
「やられたっていうと奴等にですか」
「そうだ。勘付かれたか?それとも」
「それとも?」
「知られたか」
 役はこうも言った。ここで。
「どちらかか」
「どっちでもかなりまずいみたいですね」
「その通りだ。ここで偵察は打ち切るとしよう」
 役はその映像が消えたところで他の式神達も消した。右手を人差し指と中指だけの印にしてそれを右から左、そこから左に一閃させるとそれで全ての映像が消えてしまったのだった。

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