INSPIRE
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4が妖精の尻尾のクズ共相手に全滅したというのかぁっ!?」
己のギルドでS級クラスのエレメント4が、まさか妖精相手にやられるとは・・・ジョゼの怒りが爆発する。
「ひっ」
「いや・・・」
「これは何かのマチガイですよ・・・」
叫ぶジョゼをファントムメンバーはなだめようとするが、ジョゼの怒りは収まらない。
そして残念ながら、エレメント4がやられたのは間違いでも何でもない。
本当の事だ。現実だ。
「ガジルとシュランはどこにいる?」
「そ、それが・・・どこに行ったのか・・・」
「俺達ならここにいるよ。マスター」
「!」
背後から聴こえる声は、今現在探している2人。
いや、正確には声を出しているのは1人なのだが・・・。
「エレメント4が全滅だぁ?まあクズにやられたんなら奴等も同じクズって事さ。ギヒヒ」
「あらあら・・・エレメント4が全員やられるなんて、初めての事じゃありません?」
「こんな事なら早めに俺達が戦線に立てばよかったかねぇ」
そう言って不敵に笑うガジルは、少女を抱えていた。
その少女はシュランではなく・・・綺麗な金髪の少女。
「マスター、お土産だよ」
ガジルは小脇に抱えていた傷だらけの少女・・・ルーシィをドサッと床に落とす。
「ルーシィだと!?どうやって」
「滅竜魔導士であるガジル様の嗅覚を甘く見ないで下さいませ」
ナツは視覚・聴覚・嗅覚が並の人間より優れている。
それは滅竜魔導士であるからだ。
つまり、同じ滅竜魔導士であるガジルも、ナツと同様に視覚・聴覚・嗅覚が優れているのだ。
「てか・・・ガジルさん・・・」
「い・・・生きてんでしょうね?」
「ルーシィが死んじまったら金はもらえねーっスよ」
ピクリとも動かないルーシィを見て生死の心配をするファントムメンバー。
「ん〜〜〜」
ガジルは少し考えるような素振りをする。
するとシュランはルーシィに向かって歩き、その右手首に指を当てた。
「生きていますね」
「んだよシュラン・・・相変わらず甘ちゃんだな」
ガジルの言葉に対し、シュランは無言で立ち上がる。
とその時、シュランのローズピンクの姫カットがゆらりと揺れ、一筋一筋に赤い光が2つ灯った。
それを見たメンバー達は震えあがる。
「ケッ・・・俺を食いちぎろうってか」
「いいえ。ガジル様にそんな事はしませんわ・・・するとしたら、妖精達に」
うっすらと優しげな笑みを浮かべるシュラン。
髪から赤い光は消えていた。
ジョゼはニッと口角を上げる。
「さすが我がギルド最強の男ガジルさんと、最強の女シュランさんですね」
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