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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百一話:港町ポートセルミ
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気がするが、どうも好みでは無さそうだし。
可能性としてビアンカちゃんフローラさんあたりはいけそうかもと思うが、相手の気持ちと、やっぱり好みの問題があるし。
……いやいや、待て待て。
結論を焦るな。
かつてヤツが言ったことを、思い出すんだ。
『好きになった相手が、タイプだろ』
(四十七話参照)
そうだ、確かにそう言った。
外見から入って特に好意を持てなくとも、中身に惚れて、絆されてってことはあるんじゃなかろうか。
いや、あるだろう、きっとある。
中身に関して言えば、私の残念さといったらヘンリーも認めるくらいなんだから。
それならドーラちゃんというか、私に勝てる女性はいくらもいるというか、むしろ負ける相手を探すほうが難しいというか。
よしいける、大丈夫だ。
やはり人間、中身で勝負だ。
とは言えヘンリーのほうから他の女性に近付いて行くってことは、私を最優先にするヤツの行動を見るに、現状では無いだろうから。
ここはヘンリーに好意を持って近付いてきてくれるお嬢さんを、積極的に応援していくべきですね!
いい感じの人柄のお嬢さんをね!
見たところ今日のお客さんの中に私とヘンリー以上のイケメンはいないようだし、私は隠れてるし!
もう少し待てば、きっと誰かが言い寄ってきてくれるはず!
よし、もうちょっと様子見よう。
と、待つことしばし。
トイレに行っただけにしてはやけに遅い私を気にしてか、ヘンリーが辺りを見回し始めた頃、ステージが終わって踊り子さんたちが客席に降り、ヘンリーを取り囲みます。
……よし!来た!
「お兄さん!ずっと見ててくれたわね!私の踊り、どうだった?」
「私を、見ててくれたのよね?こんな素敵な人に見てもらえるなんて、嬉しい!ね、良かったら、このあと二人で」
「ちょっとー、思い込みはやめなさいよ、図々しい。お兄さん、そんなのほっといて一緒に飲みましょう。ね、お名前は?」
「あ、私、お酌しますね!普通はこんなのしないんだけど、特別!」
囲まれ過ぎて、もうヘンリーが見えません。
踊り子さんがキャッキャし過ぎてて、ヘンリーがなんて答えてるかも聞こえませんが。
……まあ、あれだけ綺麗どころに囲まれて、チヤホヤされれば。
男として、悪い気はしないだろう。
たぶん。
と、あまりにも囲まれ過ぎると個人的に親睦を深めるには逆効果なんではないかというちょっとした嫌な予感は頭の隅に追いやり、折角ヘンリーが獲得した人気をさらってしまわないように気配を消したまま、見えなくなったヘンリーから目を離して周りを見回すと。
「おい!さっさとその金を寄越しな!」
「いや!これは、村のみんなから預かった、大事な金だ!あん
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