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とある星の力を使いし者
第187話
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かりな事はしない。
暗部は情報を集め、駆使し、自分が使える戦力や能力を全て把握して戦う、言わば情報戦でもある。
相手がどこにいるのか、目的、能力、規模。
これらの情報を集め対策を練って挑むのが暗部だ。
そんな彼らが間違いなんて起こす筈がない。
闇の部分を知っている桔梗や愛穂は分かっている筈だが、一切関わりのない制理がいるのだから言葉を選んだのだろう。

「ああ、そうだな。
 どっちにしろ、早い段階で終わらせた方がい・・・い。」

瞬間、視界がグラリ、と揺れた。
同時に猛烈な睡魔が麻生達に襲い掛かった。
打ち止め(ラストオーダー)は持っているコップを床に落とし倒れ込む。
制理も腰かけていたベッドに倒れ眠りにつく。
耳を澄ませるとプシュー、という音が聞こえる。
二人の症状と猛烈な睡魔を考えるに睡眠ガスが部屋に送り込まれているのが分かった。

「へ・・・やを脱出し、ないと・・・」

扉に向かおうとする愛穂だが、身体が鉛のように重くなり直前で意識を失う。

「恭介・・・何とか・・・」

意識は既に失いつつある。
最後の頼みの綱である麻生に助けを求めるが、麻生は既に意識を失っていた。
強く歯を喰いしばり、自分で何とかしようとするが身体が動かない。
抵抗するも虚しく、桔梗の意識も深い闇へと落ちて行く。
全員が意識を失ってから数十秒後。
部屋が開かれ、入ってきたのはガスマスクを着けた土御門だ。
手には一丁の拳銃。
扉の前で倒れている愛穂を無視して、床に倒れている麻生の頭に銃口を向ける。

「こんなあっさり上手く行くとはな。」

彼には似合わない悪魔のような笑みを浮かべ、引き金を引く。
だが。

「ッ!?どういう事だ!?」

どれだけ引き金を引こうと力を入れても、ピクリとも引き金が動かない。
故障でもしたのかと銃に視線を向けた時。

「引き金を『停止』させたんだ。
 巨人の腕力をもってしてもそれは動かせねぇよ。」

声は足元から聞こえた。
袖口からナイフを出し、斬りかかろうとするもそれよりも早く手首を掴まれ視界が一周したかと思うと、床に叩きつけられた。
衝撃で銃とナイフが床を滑っていく。

「何故だ・・・何故、意識を保っている!」

睡眠ガスで眠った筈の麻生は土御門の問いに面倒臭そうに答える。

「お前が土御門でないと分かった時点で、既に俺の身体は薬物などによる影響を無効化出来るように身体を一時的に作り変えておいた。
 だから、寝たふりをしてお前が近づいてくるのを待ってたんだよ。」

「い、いつからだ。
 俺が土御門ではないと、いつ気づいた!?」

「初めからだ。
 お前が車に乗って俺達に近づいてきたあの時からな。
 土御門は学校の時と暗部の時とは口調
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