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とある星の力を使いし者
第187話
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「ほら、立っていないで入るぞ。」

「逆に圧倒されない二人が怖いじゃん。」

麻生は別段高級ホテルなど目の前にしても萎縮はしない。
桔梗も数回程度なら泊まった事があるので慣れている。

「うわー!凄い凄いってミサカはミサカは初めて泊まる高級ホテルに興奮を隠せないではしゃいでみる!」

「極秘で恭介達を泊めるよう手配してある。
 少しだけだろうが、休憩してくれ。」

彼の後に続いてホテル内に入って行く。
既にチェックインを済ませてあるのか、土御門の手にはカードキーのような物があった。
マンションのエレベーターとは規模も装飾も違うエレベーターに乗り一九階で停まる。
降りた目の前の扉にカードキーをかざすと、電子音と共に鍵が開く。
中はベッドが二つにテーブルと座椅子が四つあり、冷蔵庫が稼働しているだけとかなりシンプルな構造になっている。
部屋に入り荷物を降ろすと、制理は大きく息を吐いた。
ティンダロスの猟犬に追われた時と比べればまだましだが、それでも心身共に疲労は出ている。
愛穂や桔梗は職務上慣れているのでましだが制理は学生だ。
麻生や土御門のような特殊な立ち位置にいる訳ではない。
気を利かせた桔梗は冷蔵庫から冷えたジュースを取り出し、コップに注ぎ制理に差し出す。

「ありがとうございます。」

「休める時に休んでおかないと倒れるわよ。」

「ミサカも欲しい、ってミサカはミサカはコップを差し出してみる。」

「はいはい、順番よ順番。」

その間、麻生は窓のカーテンを全部閉めた。
狙撃される可能性もある。
学園都市の狙撃銃ならカーテン一枚閉めた所で意味はないだろうが、しないよりかはいいはずだ。

「これからどうするじゃん。」

「敵は組織で動いている以上、命令を出している奴がいる筈だ。
 そいつを掴まればこの逃走劇も終わりになる。」

「命令を出している奴は誰か分かったのか?」

「中々尻尾を出さない奴でね。
 今は網を張ってかかるのを待っているってところだ。」

説明している間に携帯の電子音が鳴り響く。
鳴っている携帯は土御門の物らしく表示されている名前を見て、眉をひそめる。

「俺だ、どうした?」

何かあったのか、と表情で訴えるが土御門は気にするなとジャスチャ―して、部屋を出て行った。
不手際でも起こったのだろうか。

「まだ始まったばかりだけど、いつ終わるかな。」

「今日中には片をつける。
 巻き込んですまないな。」

「恭介のせいじゃないじゃん。」

「そうよ、きっと狙われたのも何かの間違いよ。」

機動鎧(モービルアーマー)や六枚羽が襲ってきたのを考えるに、相手は本気で狙ってきている。
間違いにしては住民を遠ざけたりと大掛
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