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戦国異伝
第百四十二話 小谷城からその九
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に戦っていた。
 そしてその後ろに次々と織田の軍勢が来た、彼等は次々に朝倉の軍勢に襲い掛かってきていた。
 宗滴はその彼等に陣頭指揮で向かっていた、その中でだ。
 朝倉の重臣達は浮き足立っていた、それでその宗滴に口々に言った。
「ならん、ここはだ」
「断じてですか」
「逃げてはなりませんか」
「ここで踏ん張らねばどうする」
 こうまで言うのだった。
「お家は終わりぞ」
「は、はい。それでは」
「今は」
「皆槍を取れ」 
 宗滴自身もだった、槍を手にしていた。
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