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無の使い手
ブルー編
強くなるために
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もりも無い。

「そういえば自己紹介がまだだったなー。 私は能力進化を研究を専門をしている竜胆(りんどう) (こよみ)って言うんだー。 あ、櫻井君は自己紹介しなくていいよー。 私は生徒のこと記憶してるからー」
最初のように気の抜けた声で喋り始める。
先程までの真剣な声色はどこへといったのか。
二重人格ではあるまいし。
「櫻井君のクラスの担任でもあるんだよー」
一息ついて
「唐突に聞くけど、櫻井君は能力進化に興味ないかなー?」
本当に唐突だ。
話の筋がつかめない。
「櫻井君は東君の『既知』から死なずにここにいるからねー。 櫻井くんの能力は少なくともレッドクラスにはなると思うんだよねー」
竜胆先生は能力進化が専門だと言っていたし、もしかして興味を持ったのかもしれない。
「もちろん、能力進化のための特訓をやってもらう必要があるんだけどー、やってみるきはなぁい? もちろん、特訓やって能力性能が上がらない可能性だってあるけどねー」 
努力して能力性能が上がれば誰でも努力をするだろう。
才能というものもあるかもしれないが、それは違うと思っている。
例えば、子供の頃に憧れた役職に青年になった頃に就いたとしよう。
その仕事を60歳までやったとして、そのとき子供の頃のままの気持ちでその仕事をこなせているのだろか?
いないとは言えないだろうが、それは少数の人間だろう。
そして、それが出来ることこそ才能なのだと思っている。
今はそんな話は置いておき
「……やりたいです」
僕は間違いなく負けた。
悔しかった。
負けた事ではなく、親しい誰かを守れないことが悔しかった。
だから、強くなりたいと思った。
親しい誰かを守れるぐらいには。
「決まりだねー。 なら、放課後にここへ来てねー。 さっそくやるからー」
「わかりました」
僕はこの時、親しい誰かを守るために強くなろうと決意した。

時間が経つのが早く感じられた。
ボーッとしていたわけではない。
たまに時間が早く感じられるときがあるだろう。
今日はそのような日だっただけだ。
放課後、保健室へと向かう。
「失礼します。 竜胆先生来ましたよ?」
「きたか。 ついてこい」
軽い感じではなく、はっきりした口調で話す。
このギャップはちょっと慣れる必要があるかもしれない。
保健室からでて右を真っ直ぐ歩くと赤い扉があるところで歩みがとまった。
「ここだ。 この中には櫻井君だけが入るんだ。 扉を閉めれば特訓が始まる。 死ぬなよ」
「死ぬような特訓なわけですか……」
鉄球などがあるのだろうか?
もしかしたら矢が降ってくるのかもしれない。
「さて、何が出るのか」
僕は教室に入ると赤い扉を閉めた。

最初は暖かいと感じた。
それが段々熱くなり始める。
まさか
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