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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
11 女王陛下の凱旋
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トリスタン陛下の隣を任せられるなとなんとなく思った。
事実、私の不在時に軍事・政治を大過なく処理してみせ、以後新生ゼノビアの復興は加速してゆく事になる。
「女王陛下の謁見お疲れ様でございます。
宰相閣下」
「ありがとうございます。大臣。
で、その箱はいりませんよ。
賄賂の類は十分味わいましたので」
いつの間にか私の後ろに立っていた財務大臣のトードが箱を差し出すのを手に持っていた扇子で押し留める。
権力を握って実感したが、モラルの低い状況で、新しい権力者が現れたら商人というのは即座に賄賂を持ってくるものらしい。
帝国軍がいる状況で送られた金銀宝石を愛でる余裕もないので、『送り主からの寄付』という形でスラム復興資金に使わしてもらっているが。
力こそが全てというこの世界の毒はかなり深い。
「賄賂というのも、頭を使うものなのですよ。
ただ高価な物を送るだけでは三流。
相手が欲しがる物を送って二流。
相手が驚いて欲しがるものを送って、やっと一流という所でしょうか」
「で、あなたは一流だとそう自慢している訳ね。
そう言われるならば、箱の中を見てあげようじゃないの」
トードから箱を受け取って中を開けて体の動きが止まる。
なんて綺麗なんだろう。
なんて美しいんだろう。
そして、なんて力強いんだろう。
「こ、これ。
何?」
「竜玉石。古代高等竜人族が作りだした魔法のオーブでドラゴンとの交信に用いられるとか。
宰相閣下は大層ドラゴンを可愛がっておいでだ。
それならば、こういう品をと」
負けた。
たしかにあんたは一流だよ。トード。
これ、むちゃくちゃ欲しい。
しかも、ネックレス形式にしてドレスとの兼ね合いも合わせているし、ネックレスのほうにも高価な宝石を散りばめてやがる。
「お見事。
受け取るしかないじゃない。
で、悪徳商人さんは私に何をさせたい訳?」
箱から竜玉石のネックレスを取り出して胸に着けながらトードに尋ねる。
それを眺めながら、トードはただ苦笑するのみ。
「そこで要求をだすような三流ではありませんよ。
何かあった時に、閣下の方からお力添えがいただけたらと。
そんな事がないのが一番なのですがね」
なるほど。
ナーナ女王陛下のド派手なゼノビアデビューで、トリスタン陛下の派閥が動き出したか。
トードは私が抜擢したから、私の後ろ盾がなければ簡単に失脚する訳で。
私がどう動くか探りを入れるのと、このネックレスで釘を刺しにきた訳だ。
さすが悪徳商人。
「そうね。
ただ、あなたがやっている仕事が成功したら、私は国王陛下に貴方を伯爵に推挙する用意があるわ。
私
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