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第四十三話 グランド・クエスト
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三人が突っ込む所にガーディアンの軍勢が横から横槍を入れようとするがシルフとケットシーがそれを許さない。前の敵は三人で何となるため、横槍さえ封じてしまえば勝機はこっちに向いていた。
しかし前方の敵はさらに群がり始め、目の前の穴が見えなくなった。

「どうしようこれじゃあ!!」

「落ち着け、リーファ!!キリト!お前の幻惑魔法で俺達から穴までの軌道の視界を遮れ!リーファは風魔法で武器にバフをかけろ!後は俺のインプの特徴で出口までお前達を誘導する!!一点突破だ!!」

スプリガンは相手を幻惑する魔法を得意とする種族なので視界を遮る事は容易い事だったが、視界が悪くなると自分も攻撃に支障をきたす事になる。
だがここには闇討ちを得意とする種族インプもいた。視界が悪くなろうとそれはインプにとっては無意味だった。

「キリト!!」

「ああ!!」

キリトが呪文を唱えると三人と包むように黒い霧が出てくるとガーディアンはターゲットを失い、その場に浮遊する。知能が高いガーディアンと言えどそこまでのアルゴリズムは与えられていないようだ。

「シュウ君!バフはかけたよ!!」

「良し!行くぞ!!」

三人の武器を一点に集め、そして一気にシュウの種族インプの特性を生かして穴まで突っ込む。

「俺たちの三人の絆が一つになったんだ!!これを破れる奴は居る訳な
い!!」

「私は信じる!お兄ちゃんと修也さんが居てくれるから何も怖くない!だからもう迷わない!!」

「いっくぞぉぉぉ!!!俺たちの結束・・・受けてみやがれぇぇぇ!!!」

武器の先端から嵐のように風が出てくると黒い霧が晴れ、ガーディアン達が再び群がってくるが三人の結束はそれを遥かに超えていた。

「「「貫けーーー!!!」」」

三人の声が木霊し、ガーディアンの軍勢を蹴散らしながら進んで行く。
そしてガーディアンの層を突破し、天井の扉に辿り着いた。

「良し!これで!!」

「待て!この扉・・・何かおかしい!!ユイ!この扉を調べてくれ!!」

「あ!はい!!」

キリトの安堵の声を盛らすが、着いたのに扉が開かない事に気付いたシュウは急いでユイに扉を調べさせた。

「これは!?」

「何か分かったの?ユイちゃん」

「これはクエストによる物ではありません!システム管理上にブロックされています!!つまりこの扉はプレイヤーには絶対開けられません!!」

ユイの言葉に三人は驚愕の表情を浮かべると同時に絶望を味わったが、さらに事態は悪化した。三人を囲むように再びガーディアン達が現れたのだ。キリトとリーファは剣と刀をそれぞれ構えがシュウは何かないか考えていた。そして・・・

「ここまで来て結果がこれだなんて、あんまりだよ!!」

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