反董卓の章
第4話 「俺の意見は――――」
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のスーツを統合して、平均化。
さらに、自己修復ナノマシンを組み込んだ最新鋭スーツ。
概念実証型にして、月の遺跡から見つかったオーバーテクノロジーすら盛り込んだ、いわば『究極のAMスーツ』
この一着だけで、拳大の賢者の石が百個以上使われたというもの。
この服でなければ、あのミニヤコンガの登山なんてとてもできなかっただろう。
普通のオリハルコンスーツなら、道中で死んでいる。
俺自身の技量は、鈴々や愛紗はもとより、星と互角かそれ以下程度。
それを底上げしてくれているこのスーツは、まさしく俺の命綱だ。
これも全てはこの『オリハルコン』の恩恵あればこそ。
だが、それが精製できない以上…………俺が賢者の石を有効に使うには、純金以外の利用価値がない。
(もっとも、あの仙人たちなら精製できてしまうかもしれないが……)
于吉はこの賢者の石を『研究』していたと言っていた。
であれば、あるいは……
(いや、安易に頼るのは危険だな。そもそもこんなオーバーテクノロジーが蔓延したら、それこそ歴史が変わってしまう)
それは于吉たち保守派にとっては、自身のアイデンティティの否定を意味するわけだし。
現段階でオリハルコン製のものが広まっていないことを考えれば、おそらく精製できていないか、広めようとも思っていないはず。
ならばこそ、手元の賢者の石もさっさと使ってしまう方がいい。
それが仙人たちの疑念を晴らすことにもなるはずだ。
「こんなチートなものに頼らず、ちゃんとした流通と生産による税で国を富ませていかなきゃな。所詮は『あぶく銭』、ってことだ」
「ちいと、ですか? よくわかりませんが…………まあ、初期投資があるのはありがたいことです。きちんと回収できるだけの下地を作れば問題ありますまい」
「その辺のバランス……調整は、朱里や雛里に任せておけば大丈夫さ。これがあくまで『あぶく銭』だとわかっている二人ならな」
「ですな…………さて、ではこの黄金はいつも通り、深夜に金蔵に運ぶとしましょう。主よ、今夜は寝かせませんぞ」
「そのセリフはやめろ。寒気がするから!」
お前は于吉かっ!?
―― 于吉 side ??? ――
「ふえっ、くしゅっ!」
「? お前が風邪だと? バカは絶対に引かないはずだが」
「………………言いたいことはいっぱいありますが、そこは仙人なら、としておいてください」
はて?
急に鼻がムズムズしたのですが…………
誰かが私の噂でもしているのでしょうか?
それがあの北郷盾二だったら、嬉しいですねぇ。
「貂蝉か、あの卑弥呼のジジイあたりじゃないのか?」
「嫌なこと言わないでください! 寒気がします
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