第六話 戦闘校舎のフェニックス
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意識がはっきりしてきた。
すぐに周りの状況を確認する。
酷かった傷の痛みもなく、問題は無さそうだ。
俺、いや、私は生きているのね。
境界を操る程度の能力を使用する。問題なく発動した。よかった。
まだ目が閉じられているせいで、周りが見えない。
そうして目を開ける。そこに飛び込んで来たのは、
大粒の涙を流す幽々子だった。
・・・心配かけたな。すまない。
「紫ぃ・・・。」
「幽々子・・・。」
「約束破っちゃダメェ。」
「えっ?」
「一緒に居てくれるって、ずっと居てくれるって言ったじゃない」
後半凄い涙声だよ。
「ごめんなさい。心配かけたわね。」
「うぅ~」
今は好きなだけ泣くといい。そう思い抱き寄せる。
「あのー。俺も居るんですけど。」
あ。兵藤一誠がいた。ふむ。まずは情報収集だ。
「ごめんなさい。ここはどこかしら?」
「保健室です。」
予想斜め上の答えが帰ってきた。あ。字間違えた。予想以上にテンパってる。
「覚えて無いんですか?紫さんは教会で堕天使の攻撃を受けて重症だったんですよ。」
少し違う。俺はあの銀髪に攻撃された。だがまるで全く知らないようにいっている。
「少し聞くけど、貴方の仲間に銀髪イケメンは居たかしら?」
「は?そんな奴居ませんよ。ていうか、イケメンは木場だけで十分だ!イケメンは死ね!」
聞いて絶句する。アイツは初めから居なかった事になっている。この世界から、存在が抹消されている。なにが起きた?ひょっとしてあの神様のせいか?でもまあいいか。平穏が戻ってきたし。
「私はどれだけ寝ていた?」
「1日くらいですね。」
は?致死量の傷を受けたのに1日で復活?境界は操っていない。幽々子もまだそこまで応用は出来ない。なら何故こんなにも早く治った?悪魔の治療?もしかして眷属になったであろうアーシアの『聖母の微笑』(トワイライトヒーリング)か?いやでも、死にかけから復活するぐらいの力はあるのか?
「ねえ。」
「はい!」
「私はどんな治療を受けたの?」
頼む、違ってくれ。
「それは・・・。」
「転生したのよ。悪魔としてね。」
そして俺の背中からでる、悪魔を象徴するコウモリ似の黒い翼。
「ようこそ。オカルト研究部へ。歓迎するわ。」
平穏は、まだまだ遠い。
「幽々子、知ってた?」
「うん。でも、助けるにはこうするしかないって。」
「幽々子。強くなって。今の私と関わると危険な事が一杯になるわ。だから、自分の身を守れるよう後能力の特訓をして。」
「ええ。分かってる。」
「先輩。もう少し眠らせて頂きます。」
「ええ。今はゆっくり
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