第13話:身内の事なんだから、重い腰上げろよ!
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立ち上がり、部屋の隅に立てかけてあった『バトルアックス』を手に取り、旅支度を開始する。
正直……バトルアックスを見るのは初めてだ。
だからアレが本当にバトルアックスなのか判断できない。
見た目はバトルアックスなんだよ……でもね、大きいんだよね。
全長150センチ……きっと重さは10キロ以上あるだろう。
背の低いドワーフの爺さんの倍はある大きさ。
それを軽々と片手で扱ってる爺さん……何が『儂はもう歳で……』だよ!?
そんな化け物戦斧を扱えるんだから、俺達必要ねーだろが!
チラリとベラの事を見たのだが、俺の持つ疑問など微細も感じておらず、共に旅立つ事になった新戦力を、輝く瞳で見詰めている。
きっと馬鹿なんだろうなぁ……そうじゃなきゃ老け専筋肉フェチだろう。
「お待たせしました。それでは氷の館へ参りましょうぞ!」
「はい! 頑張って事件を解決させましょう。そうすればお爺さんも、また村で暮らせるようになると思いますから!」
うわぁ、どうしよう……今にも抱き付きそうな勢いで、ベラは爺さんに近付いて行く。
どうやら彼女は老け専筋肉フェチみたいだ。
だから出会い頭から対応が違ったんだ……俺は真逆のタイプだし、全然態度が違う理由に納得がいくよ。
折角可愛い顔なのに残念で仕方ない。
俺に惚れろとは言わないけど、もっとお似合いな男だって居るだろうに……
これならサンタローズのシスター……俺の事を冤罪でビンタしたシスターの方が、よっぽど男の趣味は良い!
「ほらアレス…… 早くザイルのとこまで行くわよ! ボーッとしてないでよね」
爺さんと共に出口に歩むベラは、振り返り俺を急かしてくる。
ピタリと爺さんに寄り添いながら急かしてくる。
俺にはビアンカが居るから良いけど、勿体ないよなぁ……
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