てるてる坊主
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しい雨女!でもこんなジュビアを幽鬼の支配者は受け入れてくれた!ジュビアはエレメント4!ファントムの魔導士!」
ジュビアが叫ぶ。
「ぐあっ!」
「うわっ!」
何とか熱湯の中を抜け出す2人。
が、熱湯となったジュビアは容赦なくグレイとルーに襲い掛かる。
「シエラーーーーー!」
「負けられねぇんだよ!ファントムなんかによォ!」
「僕達には、負けられない理由があるんだァ!」
そう叫ぶとグレイは右手を熱湯に向けて突き出し、向かってくる熱湯を氷で防ぐ。
ルーはその後ろで即座に印を斬り、魔法陣を展開させる。
「ぬああああっ!」
「とりゃああっ!」
グレイが雄叫びを上げ、ルーが魔法陣に魔力を込める。
そして遂には降っている雨を凍らせ、空を覆っていた雨雲を晴らした。
「雨までも氷に・・・風で雨雲を晴らして・・・なんて魔力!?」
それを見て驚愕するジュビア。
そして・・・。
「氷欠泉!」
「大空翠緑迅!」
グレイは右手を床に当て、床から氷を間欠泉のように噴き出させる。
ルーは手を天に掲げ、上空から一気に風を吹き荒らした。
「ああああああああっ!」
熱湯ごと凍らされ、急激に熱気を奪われ、ジュビアは悲鳴を上げる。
氷が割れ風が止むと、ジュビアはその場に倒れた。
「ジュビアは・・・負けた!?」
「どーよ?熱は冷めたかい?」
グレイが呟く。
すると、ジュビアは倒れたまま空を見上げた。
「あれ・・・?」
そこにあったのは彼女が毎日のように見てきた、暗く厚い雲に覆われた雨空ではない。
「雨が・・・やんでる・・・」
そこに暗く厚い雲はなく、眩しい光を放つ青く透き通った綺麗な青空があった。
「お!やっと晴れたか」
「すっかりびしょびしょだよ」
グレイが濡れた髪を掻き揚げ空を見上げ、ルーは自分が着ていたブレザーを脱いで雑巾のように絞る。
(これが・・・青空・・・)
ジュビアは雨女。
その体質により、ずっと青空を見た事が無かった。
だが今、自分の目に映っているのは、いつか見てみたいと思っていた青空・・・。
(きれい・・・)
初めて見る青空の美しさに、ジュビアは目に涙を浮かべる。
「で・・・まだやんのかい?」
グレイがうっすら笑みを浮かべてジュビアにそう問いかける。
余談だが、ルーは必死にブレザーを絞っていた。
キャピン!きゅー・・・
そんなグレイを見てジュビアは目をハートにし、幸せそうに倒れたのだった。
その付近には、先ほどまで彼女の胸についていた、可愛らしいにっこ
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