てるてる坊主
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示を出す。
「ルー!俺をあの熱湯の真上に落とせ!」
「何言ってんの!?自滅しちゃうよ!?グレイはナツほどバカじゃないと思ってたけど、同じくらいバカだったの!?」
「いいから落とせ!」
この場にいないのにバカにされているナツはさておき、これ以上口論していても埒があかないと頭のネジが舞茸か何かにでもなっているであろうルーも悟ったらしい。
ティアと同じくらいのスピードでジュビアの真上で停止すると・・・。
「えい」
何の前触れもなく、グレイを落とした。
(落とせっつったのは俺だが、落とす時は合図くらいしろよ!?)
グレイは心の中でツッコみ、左手を熱湯に突っ込む。
「凍りつけェ!」
熱湯に突っ込んだ左手に魔力を集中させ、一気に熱湯を凍らせていく。
ピキピキ・・・と徐々に熱湯は凍っていき、予想もしていなかった事にジュビアは驚く。
「そ・・・そんな・・・ジュビアの熱湯が・・・凍りつくなんて・・・」
「へっ」
氷の中で驚愕するジュビアに得意げな表情を見せるグレイ。
そう、ここまではいいのだが・・・。
「しかも・・・」
「あ゛あ゛あ゛ーーーーー!」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
あの熱湯はジュビアだった。
その熱湯を凍らせる為にはその熱湯の中に手を突っ込む。
つまり、熱湯であるジュビアに触れるという事になる。
という事は当然、凍らせる為に熱湯に手を突っ込んだグレイもジュビアに触れている訳であって・・・。
「うわーん!酷いよグレイ!それが目的だったのかー!僕ってば、何て事しちゃったんだろー!」
「違・・・!これは・・・!」
ルーがこんな反応をするのも仕方ない・・・のかもしれない。
なんと、グレイは氷の中にいるジュビアの胸を鷲掴みにしていたのだ。
(ジュビア恥ずかしい・・・いっそこのまま・・・あなたの氷の中で・・・)
慌ただしく騒ぐルーと必死に弁明するグレイ、そして頬を赤らめるジュビア。
「スマン!」
とりあえずグレイは氷を消し、ジュビアを解放する。
(氷から解放した!?なぜ!?優しすぎる!)
氷から解放してくれたグレイを涙を浮かべた目で見つめるジュビア。
・・・何故かその目はキラキラと煌めき、頬は赤く染まっている。
「し・・・仕切り直した!ルー!いくぞ!」
「無理だよ・・・僕はもうグレイを今までと同じ目では見れないかも・・・ぶつぶつぶつ・・・」
「だ、だから・・・!」
「なんてね。冗談だよ」
「・・・お前なァ」
こんな状況でも呑気に冗談を言うルーに対し、グレイは溜息をつく。
が、突然ジュビアが口を開いた。
「ダメよ・・・」
「!?」
「何が?」
立ち上がりながらそう言うジュビアに、グレ
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