第一章その五
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「これが忌々しい惨殺事件じゃなければな」
それは四人共同じ考えだった。これから向かう事件の起こった場所にはまだその忌々しい痕跡が残っているのだ。四人は話すのを止めてその場所へ向かった。
「ここですかこの村の事件の起こった場所は」
そこはある民家の牛の厩舎だった。牛は既に農作業に使う為外に出され後には枯れた藁草だけがうず高く積まれている。
「被害者はまだ十二歳の少女でした。学校から帰って来て親の仕事を手伝っている時に事件は起こりました」
警部は沈痛な面持ちで答えた。
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