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真剣で武神の姉に恋しなさい!
鬼神vs伝説
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園長に来てみるかって誘われたんだ。京たちもきてるよ」

 大和が後ろを見ながら言うとそこには風間ファミリーの面々が話していた。

「……あのジジイ……。ごめん、大和。瑠奈よろしく」

「え、ちょ!?」

 千李は瑠奈を抱き上げ大和に預けると鉄心の方にかけていった。

 鉄心の元まで行った千李は顔を引きつらせつつ鉄心ににじり寄った。

「なぁおいジジイ。コイツァ一体全体どういうことなのかしらねぇ……。揚羽さんの時から妙だとは思ったけど、もしかしなくても言いまわってるでしょ?」

「うむ! 言いまわっておる!!」

「馬鹿だろ!! アンタ馬鹿だろ!! ただでさえ私とジジイが戦ったら被害が出るかもしれないのにこんなところに大和たちを置いとくなんて……」

 千李が溜息をつきながらファミリーの皆を見ると、鉄心は小さく笑いながら、

「なぁに心配するな。そこまでこの結界は弱くありゃせんよ。心配も杞憂に終わるじゃろうて」

「……だったらいいけど。っとこの気は……」

 ため息をついた千李が空を見上げた。すると上空のヘリコプターから二人の人影が飛び出した。

 一人目は例によってやって来た九鬼家長女、九鬼揚羽である。そして彼女の後ろからは執事服に身を包み頭に鉢巻を巻いている青年が降って来た。

 そしてパラシュートなしで着地した揚羽は千李と鉄心のところまでやって来た。

「約束どおり来たぞ千李!」

「どーも、ヒュームさんは来てないみたいですね。代わりに来たのは――」

 千李がそこまで言うと、揚羽のあとから飛んできた青年がパラシュートを使い降下してきた。

「お待たせしました! 揚羽様!!」

「遅い!! 九鬼の従者たるものあの程度の高さでパラシュートなど使うな!!」

「申し訳ありません!! 揚羽様ああああああ!!」

 揚羽は青年の声を聞き終わると青年を蹴り飛ばした。青年の方も見事に後ろに吹っ飛んでいたが顔はなぜか幸せそうだ。

「――やっぱり小十郎ですか」

「ああ、どうしてもといったのでな連れて来たのだ。まぁ今日の死合いをみて小十郎が静養するかもしれんからいい機会ではあるだろう。ということでよろしいですか?」

 揚羽は鉄心に促すと彼も頷いて返した。

「さて……ではあらかたそろったようじゃし、そろそろはじめるかの?」

 鉄心が千李に告げると彼女は小さく息をつき、

「ええ、そうね。じゃあ揚羽さん、百代たちと同じところに居てください」

「うむ。小十郎! 早くしろ!!」

「はい! 只今!!」

 小十郎も足早に揚羽についていくが、ふと振り返り千李の下に来ると、

「千李さん! がんばってください! 今日は勉強させてもらいます!!」

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