第四十四話 高校の運動会その五
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それもいいかなってね」
「思ったのね」
「そうなの、ウケ狙いもいいわよね」
彩夏は里香に羨ましそうに話す。
「風刺も効いてるしね」
「ううん、結構冒険だと思うけれど」
「まあね、悪名高いとはいえ他の国の人だしね」
しかも国家元首である、流石に運動会の看板に使うのはというのだ。
「皆迷わず決めたけれど」
「迷わなかったの」
「悪い奴だし文句をつけてこないだろうって」
「いや、あそこつけてくるわよ」
ここで言って来たのは景子だった、ちゃんと抗議が来るというのだ。
「ほら、総連があるから」
「あっ、あそこね」
「そう。あそこちょっとしたことで言って来るから」
言わずと知れたテロ支援国家の出先機関である。悪の秘密結社といなされることも実に多い組織としても有名だろうか。
「だからね」
「危ないの?運動会の看板で描いたら」
「目を隠した方がいいと思うわ」
景子は里香にこの知恵を授けた。
「それがね」
「いいのね」
「うん、目線を入れるかモザイクか」
それで本人ではないとすべきだというのだ。
「漫画のキャラに模してるからそれで結構わかりにくいと思うけれど」
「目線もなのね」
「そう、そうした方がいいかもね」
その件の組織が抗議してこない様にだというのだ。
「それにかえってそっちの方が面白いかも知れないでしょ」
「目線を入れるかモザイクしたらなのね」
「そう、面白いじゃない」
こう話すのだった。
「それもね」
「言われてみればそうね」
里香も景子のその言葉に頷いた、それでまただった。
「それもいいわね」
「うん、他のクラスだからアドバイスだけれどね」
その形になるが、というのだ。
「考えてみてね」
「わかったわ、それじゃあね」
こうした話をしながら用意を進めていく、その中で今度は琴乃が自分達のところに来た同級生達と話をしていた。
同級生達は琴乃に笑顔でこんなことを話していた。
「その映画面白いのよね」
「うん、そうなのよ」
琴乃もまた笑顔で彼女達に返す。
「かなり独特だけれどね」
「サンタさんが妖怪ってね」
「普通ないわよね」
「確かにフィンランドってサンタクロースの国だけれど」
「サンタさんが妖怪ってね」
「日本じゃとてもね」
「発送がつかないわ」
もっと言えば世界でもそうは、だ。サンタクロースといえば子供達にプレゼントを届けてくれる優しいお爺さんだからだ。
だがその映画ではというのだ。
「人を襲って食べるってね」
「よくそんな発想出来るわね」
「有り得ないっていうか」
「常識を超えてるわよね」
「どう考えてもね」
こう話すのだった、彼女達の間で。
そして琴乃達に再び向き直ってそれでこう言った。
「時間が出来た時
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ