戦闘校舎のフェニックス
第29話
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イッセーとライザーは決闘用に用意された別空間に移動した。多分、レーティングゲームで使っていた使い捨ての空間だろう。前のゲームの時ほどの大きさはない。それでもボクシングのリングよりははるかに大きいが。
「それでは始めたまえ」
サーゼクス様が開始の宣言をした。賽は投げられた。もう引き返せない。引き返すつもりもないようだが。
炎の翼を広げたライザーが、イッセーの籠手を指さし言う。
「『お前の手の内は割れている。自身の力を倍にしていくブーステッドギア。そして倍加した力を仲間や物に譲渡する力だ!』」
ギフトの力もばれているようだ。それにギフトは味方が居て力を発揮する。使えないわけではないが一人だと使いどころが難しい。
そんな中イッセーは言う。
「『部長。十秒でケリをつけます』」
その言葉にレイヴェルが反応した。
「お兄様を十秒ですって?正気かしら」
「正気だろう。むしろ数字が具体的すぎる。アイツが勢いで言っているのなら一撃とか言うはずだからな」
アイツを知る俺だから気づく違和感だ。普通ならただの挑発の類だと思うはずだ。
だからこそ、十秒でケリをつけるというのは十秒以内でケリをつけないといけないという事だと思う。
「『ハッ!十秒とは大きく出たな。ならこっちは五秒でその減らず口を塞いでやる!』」
ライザーはイッセーの言葉を気にも留めず言い返す。
「『部長、この場でプロモーションする事を許してください!』」
イッセーはプロモーションの許可を願い出た。ゲーム以外でのプロモーションは王がその場所を敵地と認める必要がある。
その申し出の後、すぐにイッセーの中で変化があったのだろうプロモーションをした。
「『プロモーション、女王!』」
当然ともいえる女王へのプロモーション。そして、そのままイッセーは言葉を続ける。
「『俺は、木場みたいに剣の才能はありません。朱乃さんみたいに魔力の天才でもありませんし、小猫ちゃんみたいにバカ力もありません。アーシアのような素晴らしい治癒の力もありませんし、朔夜みたいに頭もよくありません!それでも俺は最強の『兵士』になります!』」
この場にてイッセーは誓う。
「『あなたのためなら、俺は神様だって殺してみせます!この唯一の武器で!あなたを守ります!!』」
プロポーズにも似た、大切な誓いを言った。
そして、イッセーはその誓いを力に変える。
「『輝きやがれぇぇぇ!!オーバーブーストォォ!!!』」
「『Welsh Doragon over booster!!!!』」
籠手から発せられる音声と共にイッセーが赤いオーラに包まれる。
オーラが止むとそこには赤いドラゴンが居た。
全身ドラゴンを模した鎧を身にまとうイッセーだ。全身装甲。出ている部分は一か所もない。まさしく小さな
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