第四十八話 闇が晴れるとき
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ッシュ、私たちも負けてられないよ」
『Sir』
機械音が響き、幾本もの空のカートリッジが宙を舞う。
二人は闇の書に狙いを定めるが、黙って見ている彼女ではなかった。
「させは、しない……」
地面が揺れ、ひび割れ、中から幾本もの触手が姿を現す。
それらの半数が直接二人に襲いかかり、もう半数はその先端から魔力砲を放つ。
けれど、そのいずれも彼女たちに届くことはなかった。
「は、させるかよ! ベイオット!」
『了解です、アーチャーモード、起動!』
カートリッジをいくつか消費し、ベイオットは姿を変える。
特徴的だった盾と剣は消え、代りに銃身にボウガンのような装置が追加される。
最も変化が現れたのはベイオットが二機増え、刃が両手持ちでそれを構えていることだった。
「乱れ打ちだ!」
目にも止まらぬ速さで光の玄が伸びちじみを繰り返し、数え切れぬ程の矢を放つ。
それらは触手を容赦なく切り刻み、光をただの魔力へと還していく。
そして、彼が作った隙をなのはたちは無駄にはしなかった。
「エクセリオン、バスタぁぁぁぁーーーーーーーーー!!」
「プラズマ、スマッシャァァァァーーーーーーーーー!!」
二人の強力な一撃が、闇の書を包み込む。
「氷の壁よ……」
闇の書は自らの周囲に氷の防護壁を生み出すが、すぐに崩れ出す。
そもそも、これは凍結魔法用の対抗手段、通常魔法には効果が薄いのだったが、彼女には他に手段がなかった。
「あ、あああああ、ああああああ!!」
遂に壁は崩れ、二色の光が彼女を包む。
装甲を突破し、彼女の内部にあるプログラムを植え付ける。
それは、闇の書の闇、防御プログラムを一時的に凍結させるプログラム。
防御プログラムの進行を永遠に妨害し、その機能を発揮させなくする効果を持った術式。
たとえ治すことができなくても、防御プログラムの妨害する程度のことならフィリーネとクリムには容易かった。
そして、彼女たちの攻撃はまだ終わらない。
『すずか! 今です!』
上空、闇の書の真上へと移動したすずかに、クリムが合図を送る。
「遼ちゃん、力を貸して……」
その願いに応えるように、エアがカートリッジを消費し、その刀身を回転し始める。
「はやてちゃん、今助けるからね!」
彼女はエアを握る腕を引き、叫ぶ。
「天地乖離す開闢の星」
彼女が腕を突き出すと、レイの放った最高出力以上の天地乖離す開闢の星が闇の書へと襲いかかる。
妨害プログラムによってその機能を著しく低下された彼女に、それを
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