暁 〜小説投稿サイト〜
銀色の魔法少女
第四十八話  闇が晴れるとき 
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 side ALL

「あれ?」

 ユーノが目を細め、闇の書を観察する。

「どうした?」

 それにつられてクロノも彼女を見つめる。

「あれは?」

 少しして、彼も彼女の異変に気がつく。

 闇の書からにじみ出ている闇に、僅かながら光が混じり始めている。

「これは、もしかして」

 ユーノがとある結論に達したその時だった。



       『あー、こんにちわ、そこにいる子の保護者八神はやてです』



 幼い子供の、なのはたちと同じくらいの歳の少女の声が周囲に響く。

「はやてちゃん!」

『その声はすずかちゃん! なんでこんなとこにおんの!?』

「えっとね、いろいろあって闇の書さんを止めるために来たの」

『そうなんや、だったらお願いしたいんやけど、どうにかしてこの子止めてくれる? そっちにもなんか切り札があるのは感じるけど、こっちでも内側からサポートするから!』

 彼女の声が途絶えると、闇の書の体に白い鎖が巻き付き始める

「これは……」

 彼女が引きちぎろうと力を込めるも、ビクともしない。

「やっぱり、闇の書の主が覚醒後に目覚めている、これなら……、クリムさん!」

 それを聞いて、ユーノはクリムに確認する。

「ええ、作戦を二段階短縮できそうですね、『なのはさん、フェイトさん、それにすずか!』」

 クリムは三人に念話で話しかける。

『今がチャンスです、二人のプログラムを打ち込んだ後、全力で彼女を叩きのめしてください!』

 本来ならば、闇の書の動きを封じる、プログラムを打ち込む、闇の書の主を目覚めさせる、といった具合に段階を経て、最後に実力行使で闇の書を停止させる予定であった。

 しかし、闇の書の主であるはやてが既に目覚め、闇の書の動きを封じてくれている。

「はい!」「了解なの!」

 二人は自らのデバイスを掲げ、告げる。

「「プログラム『ニヴルヘイム』ロード!」」

 デバイスから発せられた光が、彼女たちを包む。

 そして、光がおさまった彼女たちが目にしたのは、変化した相棒の姿だった。

「え!」「これって……」

 バルディッシュは金色の輝くザンバーフォーム。

 レイジングハートは銀色に輝くエクセリオンモード。

 共に色彩が変化していることを除けば、デバイスを強化するまで使わないように言われていた形態だった。

『効果は一時間、その間なら副次効果であなたたちも強化されるわ、だから気にせず全力を出しなさい』

 それを聞いて、二人は闇の書に向き直る。

「それじゃあ、いくよレイジングハート」

『All right my master』

「バルディ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ