暁 〜小説投稿サイト〜
SecretBeast(シークレットビースト)
本編 第一部
三章 「真心の隣に友情はあったりする」
第十三話「授業風景 『力比べ』」 
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す、一人がバーベルを上げて、一人が記録係をします。交代で、三セットやりましょう。みなさん、重量上げはとても危険度の高い競技です。ですが、夏休み前の準備期間で相当みなさんのレベルは上がっているはずです。本校は体育教科を、青少年の健全な育成に当ててるから、体力はある程度の水準まで上げてもらいます。大丈夫です。こう見えても私はスポーツインストラクターですから、指示にちゃんと従っていれば事故は起きません」
体育の石塚先生は、とてもスタイルのよい美人の先生なのだが、怒るとめっちゃ怖い。
「なあ、賢ちゃん、コンビ組もうや」
「ああ、漫才の勧誘じゃなければな」
「ちっ、さすがは賢ちゃんや察しがいい」
「それにしてもおまえ、体操着着てると結構体なよなよしいな、まるで狐みたいだぞ」
「えっ、賢ちゃんまさか、わてのこと覚えてて・・・・・・」
「なに言ってるんだ、同じクラスメイトなんだから覚えてて当たり前だろ」
「賢ちゃん、わてはな、賢ちゃんに恩返ししたいんや。豊村はんのことでなにやらもめてるなら力かすで?」
「え、お、おいなんで伊佐のことを」
「さーて、重量挙げかーわては瞬発力はあるんやが、どうもパワーが足りないやなー。まーもともとそういう動物なんやけど」
「は、高ちゃん、動物?」
「あー、気にせんでな、ほら、言葉のたとえやから人間かて動物やろ?」
そんなときだった。女子のほうで喚声が上がった。
大橋 明日香が、この学校の一番重い300kgを片手で木の枝でも持ち上げるように持ち上げてるのだ。
「大橋 明日香やな、あいつ、よう分からんけどめちゃくちゃ怪力なんや水泳部で運動神経は、いいんだがあれはなんか人智を超えとるよ、なあ賢ちゃん。ま、でもあのスポーツウーマンなショートヘアに背の高い巨乳で水泳のおかげで日焼けして黒豹みたいな美人やからな、あれは男としてたまらへんわー」
「おい、いいからおれの記録とってくれ」
「はいはい、えーと、ふむ、夏休みまえまでは180キログラムかなんやけっこうすごいやんけ」
「いいか、一度しかやらんぞ、おれはあまり実力を他人に見せたくないからな」
「うん、って、それは300kgの!」
藤沢は、明日香ほどではないが、両手でうまく重さを制御して上げてしまった。
「よし、記録したな」
するとそっとバーベルを置く。
「恐ろしい男やな、そういやなんかやけに筋肉質やなと思ったらなんや夏休み、なにか鍛えてたんか?」
「まあな。あれは地獄だったよ」
つづいてまた女子の方で喚声が上がる、豊村伊佐が250kgを軽々と上げたからだ。
「おいおい、まあ豊村はんなら、あれくらいやるとはおもったやけんどなー、内の女子は筋肉質でもないくせになんであんな怪力なんや?」
「まあな、それにしても大橋だっけ、あいつすごいな300kgでもまだま
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