本編 第一部
三章 「真心の隣に友情はあったりする」
第十二話「四名の仲間と一人の親友」
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てすげえのは先生だから」
「謙遜するなやー、じゃがやっぱ見してーな。半分のほうぜんぜんわからんわ」
「やっぱりぼけだな、おまえ」
この学校は校内恋愛をひそかに応援している。この学校の生徒会のポスターが「人生の春に、学校問題になるような大恋愛を!!」とかだし。
先生の大半はもとは芸術家や名高い文化人、大学教授などさまざま、それらの人間たちは得てして常識外の思考をする。
生徒にあびるほど酒を飲ませて一緒に酔いつぶれるまで飲み騒ぐ先生がいたり、けれどこと自分の絵画の事に関しては一歩も譲らない子供のような人間だったり。
合コンや、異性交流会など、恋路にオープンで常に可愛い女子を追いまわし、あげくには男子に恋の道をとうとうと説く先生がいたり。いわくその先生に、甘えて一度、宿題を色仕掛けで帳消しにしてもらった女子生徒がいた。そいつは、そのあと人格の変わったその先生の授業の時、完全に全ての宿題がなぜか一問も他人のと比較して全く別の問題にすり替わっているのを見て、はじめて、大人というものの恐ろしさと感じたという。
第二次大戦の生き残りのものすごく怖い先生がいたりもした。顔はいつも笑っているが心のそこでなにを考えているか全く分からない。その先生の逸話に、あるとき、生徒がエアガンを使って遊んでいた。銃口が先生のほうへ向けられたとたん、視界から先生は消え、気づくと投げ飛ばされてエアガンを奪われて頭に突きつけられて容赦なく引き金を引かれた。弾は入ってなかった。が、その生徒はぞっとしたという。先生は去り際にニコニコとこういう。「銃を向けたらためらわず一撃で頭を撃ち抜け」生徒らは、その場に固まったまま動けなかったという。その先生を遠目で見ていた柔道、空手部、剣道部一同は、なぜあの先生が武術系の部活の顧問にされないか一目で理解したらしい。およそ、一手でも、刺し違えれば、死人がかならず出ると。三大武術部の部長ら三人衆はいったと言う。こういう猛者ぞろいの高校である。その中でもこの、豊村伊佐と藤沢賢治の輪に新しく入った。女子四名と男子一名もまた、ただものであるはずがないではないか。
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