第一物語・後半-日来独立編-
第五十四章 君の元へと《1》
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言うのは黄森の隊隊長だ。
流魔操作の連続操作によって宙を行く日来覇王会会長、幣・セーランを発見し仲間に指示を出す。
指示を聞き、隊隊長の前に列を構える黄森の社交員らは手にした長銃を空に向け、合図の時を待つ。
数秒後。
「射て――――!!」
連続して発砲音が鳴り、銃弾が空へを向かう。
狙いはセーラン。
全ての弾丸がセーランを穿とうと、一直線に突き進んだ。
慌ててセーランは弾丸を防ぐために、地上に向けて流魔操作によって盾をつくり出す。
が、幾つかの銃弾は盾を無視して飛んで来た。
「はあ!? 流魔消滅かよ。幾らなんでも今のご時世、崩壊進行があるっていってもそこまでするか普通」
流魔を消滅させられたのでは、流魔操作を行うこちらとしては対処の使用が無い。
ゆえに、銃弾が身体を撃った。
この世のものは全て流魔で出来ている。だから流魔消滅をもつ銃弾は皮膚や骨、内蔵を無視して身体を貫いた。
痛みは無い。
流魔を消滅させられたのだから、痛覚をも消滅されられ痛みが無いのだ。そして流魔が消滅したところは、何時まで経っても消滅したままなので、そのお陰ということもあってか痛みを得ることはなかった。
解放場との距離はまだある。
長銃を携えた隊が他にも幾つもあり、同じく流魔消滅を行う銃弾があったのならば解放場へと辿り着くのは困難。
「どうにかしねえとな」
「ならば覇王、わたくしめがどうにかして差し上げますわ」
「ネフィアか!?」
宙を進むセーランの横を、巨大なものが通り過ぎた。
騎神だ。
青い騎神の肩に乗ったネフィアが駆け付け、援護に来てくれた。
騎神は辰ノ大花のものだ。
ここで八頭が言っていたことを思い出す。
「辰ノ大花の宇天長救出隊ってところだな」
我ながらいいネーミングセンスだと、自分で自分の才能を褒める。
騎神の肩に乗るネヒィアは勢いそのまま、肩から飛び下り、銀冠|《ジルバーンクローネ》を鞭状変形させて、更に二本にして両手に持った。
『行ってきな』
「貴方も続きなさい」
『了解――!』
先行したのはネフィアだ。
両手に握った鞭を地面に叩き付けて自身に回転を加え、着地すると同時に爆発的に鞭の長さを伸ばし、広範囲に広がっている黄森の者達を凪ぎ払った。
まるで鉄の棒に思いっきり叩かれたような打撃に、黄森の者達はただ凪ぎ払われていくだけだ。
続くように騎神が地上へと向かって来て、地上に激突しないすれすれの距離で機体を回転させ、加速機による圧で黄森の者達を吹き飛ばす。
大きな騎神は長銃の絶好の的だが、各機器を制御する装置を射ぬかなければ対して意味は無い。
それに照準を合わせようとしても、機動力が高い騎神のため、照準が会う前にネフィアによる鞭か、騎神による加速機の
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