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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・後半-日来独立編-
第五十四章 君の元へと《1》
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いわ」
「それに似たこともう言われた。自信ならあるから心配……するよなあ?」
 近く、実之芽の元へと歩く。
 彼女もまた、奏鳴のことを思ってやってきたのだ。
 しかし、違和感を持つ。
 それは、
「お前、これまで自分の意志で行動してきたのか?」
 ということだ。
 違和感はそこだった。
 普通に聞いていればなんとも思わないが、気にして聞いてみると何処か自分の意志で行動していないようにも思える。
 気のせいかもしれないが、そう感じた。
「なんかさ、家系に縛られて行動に移してる気がするんだよな。委伊達家を護る家系だからって委伊達・奏鳴を救うために行動してきた感じがするんだわ。だからあいつから救わなくていいって言われた途端に諦めちゃったんじゃねえのかよ」
「そんなことないわ! 私は違う!」
「ならなんで救いに行かねえんだ。お前はあいつに死んでほしくないと思ってるんだろ。だったらそれがお前の意志なんだ。我を貫けば他人に迷惑掛けるのは当たり前だ。お前の意志はもう決まってる、後はお前が行動に移せばいいだけなんだよ」
「でも奏鳴様は……」
「んなもん考えなくてもいいんだよ。お前は機械じゃねえんだからさ。意思があって、感情があって、そこから生まれた考えで生きてきたんだ。ちったあわがままになって、自分の意志、貫いてみろよ」
 地面に座り込む実之芽と、視線の高さを同じにするためにセーランも膝を曲げて背を低くした。
 一度、実之芽はセーランの顔を見たが、すぐに視線を逸らした。
 特に言動は無いため、続けてセーランは言う。
「昔な、俺は自分の考えが無かったんだ」
 思い返し、語った。
「色々と事情があってな、馬鹿みたいに物静かな奴だったんだよ、昔の俺はさ。いっつも皆の後付いてくような奴だったけど、今はこうして長になって皆の前に立ってる。
 変われたんだ、物静かな俺からさ」
「それは貴方の話しよ。私には無理。今と違う自分になるなんて考えられないわ」
「自分は自分だ、根本的なもんは何も変わらねえ。お前の委伊達・奏鳴のことが大好きだってとこは変わんねえよ、可愛いもんな奏鳴」
「わ、私は別に奏鳴様のことが好きなわけじゃ――」
「じゃあ、嫌いなのか?」
 急に空気を変えられた。
 いきなり奏鳴の名を出されて動揺している自分に気付き、落ち着けと言い聞かせる。
 頬を微かに赤め、
「す、好き……よ?」
「疑問系大好き宣言いただきました」
「棒読みは止めてよ! い、一体何がしたいの。貴方は奏鳴様を救いに行くのでしょ? もう私が動けないことは解ってる筈よ」
「だからこうやっておちょくってるんだろうが。身の危険も省みずに放電するからだよ。幾ら神化系術は使用者に害は無いとはいえ、限度ってもんがあるだろ。ばっかだなあ、お前も」
「貴方と一
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