第122話 十常侍誅殺 前編
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の喉元に剣を突きつけた。
「あなたは張譲の居場所を知っていますの?」
衛兵が何も言わず沈黙した。麗羽は衛兵の腕に剣を突き刺すと痛みで絶叫した。
「袁中軍校尉、お助けください。私は何も知りません」
「そうですか」
麗羽は短く答えると衛兵の首に剣を突き立て絶命させた。彼女は衛兵から剣を引き抜くと血を払い宮廷の奥えと足を進めた。
「袁紹様! 趙忠、孫璋、畢嵐、栗嵩の四人を討ち取りましたぞ!」
血糊に汚れた麗羽の兵が伝令として報告にきた。
「ご苦労! 残りの十常侍も必ず殺しなさい。生かして逃がしては禍根を残します」
兵は麗羽の言葉を聞くと駆け足で去って行った。
宮廷内??????
張譲は自分の部屋にいたが、宮廷内に悲鳴が聞こえ始めると何事かと部屋の外から出てきた。すると一番最初に宮廷内を衛兵が統率なく走り回っている姿が目に入った。
「何ごとぞ!」
張譲は甲高い声で走り回る衛兵を止めた。衛兵は彼の声に驚き一瞬制止すると彼の方に駆け寄り背筋を伸ばし立った。
「賊が宮廷内に入り込み見境無く人を殺しております!」
「何じゃと! 賊とは何者だ!」
張譲は衛兵に掴みかかり怒声を浴びせた。
「はぁ、未だ何者かわかっておりません。賊は性別に関係なく殺戮を繰り返しております」
「何者だ。このような大それた真似をしてただではすまんぞ」
張譲は言葉と裏腹に狼狽えていた。彼の額には薄らと汗がかいていた。
「皇帝陛下と陳留王(劉協)はご無事か!? 段珪は何処におる?」
張譲は突然に狼狽えながら衛兵に言った。
「お姿は確認しておりませんが、敵は内裏へ侵入しておりませので御無事と思います」
「何を言っておる! 私の護衛をして陛下の元へ案内せよ! お前の他に衛兵は居らんのか! もっと人を集めい、儂に何かあらば只ではすまさんぞ!」
張譲は目を剥き出しにし衛兵に掴みかかり怒鳴りつけた。衛兵は張譲の剣幕に気圧され道案内をすることになった。
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