第122話 十常侍誅殺 前編
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「麗羽(袁紹)様、宦官を誅されるというなら、もうお止めいたしません。ですが、お約束いただきたいことがございます」
「何です」
「劉将軍に何進様暗殺の件をお知らせするために早馬をお出しください。宦官を誅した後は速やかに冀州へ落ちましょう」
「わかりました。桂花(荀ケ)さん、後は任せますわ。それと、ごめんなさい。鈴々(張飛)、猪々子(文醜)さん、斗詩(顔良)さん、私についてきなさい!」
麗羽(袁紹)は心乱れているようだったが、哀しい表情で桂花に詫びをひとこと言い、桂花(荀ケ)の言を聞き入れた。
「いえ。出過ぎたことを申しました」
「桂花(荀ケ)さん、気にしなくてもよくてよ。私もまだまだですわね。都落ちの準備をお願いします」
麗羽(袁紹)は自嘲するように桂花(荀ケ)に言った。は自嘲するように桂花に言った。
「いいえ、麗羽(袁紹)様のお気持ちはお察しします。後事は全て私にお任せください」
「桂花(荀ケ)さん、腕に巻けるような赤い布を私達と兵数分用意してくださるかしら?」
「赤い布ですか? 何に使用されるのでしょうか?」
「敵か見方の区別をつけるために使用するのです」
「心得ました。直ぐに用意いたします」
二刻も経たない内に屋敷より五十名程の武装した兵を引き連れた麗羽(袁紹)達が宮廷に向け出立した。
宮廷門前??????
「何事です。ぐわっ!」
麗羽(袁紹)は宮廷の守衛をなで切りにする。残った守衛は鈴々(張飛)達や兵によって斬り殺された。
「皆さん、腕に赤い布をお巻きなさい! これを巻いていない者は敵と看做し容赦なく殺しなさい。一人として宮中の外に出してはなりません」
連れてきた兵達に向き直り凛々しい表情で言った。
「大義は我らに有り! 何大将軍を卑劣な手で暗殺せしめた奸賊共を一人残らず誅殺するのです! 皆の者! 目指すは張譲の首ぞ??????!」
麗羽(袁紹)が剣を天に向け叫ぶとともに兵達はけたたましい声を上げ、宮廷に雪崩込んで行った。
宮廷のそこかしこから悲鳴が聞こえてくる。麗羽(袁紹)達により殺される人々の声だろう。麗羽(袁紹)の兵達は宮廷内を動くモノというモノを斬り殺していった。宦官が女装して逃げるとも限らないため兵達は男女の区別なく斬り殺した。宮廷に詰める兵達は麗羽(袁紹)達の急襲に浮き足立ち、麗羽(袁紹)達に次々に討ち取られていく。
「張譲を探しなさい! 宦官を生かして宮廷の外に出してはなりません!」
麗羽(袁紹)は宮廷内で兵達に檄を飛ばし続けていた。
「袁中軍校尉! 気でも触れられたか!」
宮廷の衛兵が麗羽に斬り掛かってきた。麗羽は難なく衛兵の剣を受け止め返り討ちにし、衛兵
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