クラス代表決定戦
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きで上へと下へと、右へと左へと動き回る。セシリアは余りにも激しすぎる動きに付いていく事が出来ずに射撃を当てる事が全く出来ない。
「そんな!何故当たらないのですか!!?」
「こんのぉぉおお!!いう事聞きやがれ!!」
実は一夏は自分の意思で不規則な動きをしているわけではなく、余りにも速すぎる速度を制御しきれておらず、スピードに振り回されているだけなのだ。一夏の専用機『白式』は元々は日本のIS企業が設計開発していた代物だが、開発が頓挫して欠陥機として凍結されていたものを束が貰い受け完成させた機体でスペック自体は高水準。が束がそこにキョウスケのアルトの特徴でもあるパイルバンカー、大出力バーニア・スラスターを搭載した事でかなりピーキーなものへとなっている。まだISを全く操縦した事がない一夏にとってはこのピーキーな機体の制御は難しいとしか言えない。
「負けるかよ!キョウスケさんに出来たなら俺にだって!!」
一夏は速度に振り回されながらもその速度を身体に叩き込んで、機体の癖を身体に馴染ませていた。機体に身体が追いつかないならその機体の癖を覚えこみそれに合わせて身体を動かすしかないと思ったのである。そして、一夏の機体捌きにキレが出始めた。
「行けるっ!いくぞオルコット!!覚悟の準備はOKか!!?」
「生意気な!!」
一夏は量産型のISがほぼ常時瞬時加速(イグニッション・ブースト)しているような化け物様なスピードに少しずつではあるが慣れ始めており、セシリアの攻撃を避けながらセシリアの懐に思いっきり向かっていた。先程は見事に引っかかったミサイルでの攻撃もミサイルを一刀両断して、遂にステークの射程内へとセシリアに接近した!
「うぉぉおおお!!貰ったぜ、ステーク!!!」
遂にステークが起動した。一瞬で一夏の手の甲へと移動して回転式薬室が回転して弾がセットされセシリアへと突き刺さり、一夏は一気に弾をバーストさせた。
「きゃぁぁあああああああああああああ!!!!」
白式の『リボルビング・ステーク』は第2世代で最強クラスの威力を誇るパイルバンカーを上回る威力を誇っている。それが全弾バーストされてセシリアのISのシールドエネルギーをごっそりと奪った。セシリアは強い衝撃と恐怖に襲われた。今まで虐げてきた男子にここまで圧倒されるとは思って居なかったのだ。そして一夏の目を見た時、その美しさに心奪われた。
「これでぇえええ!!」
一夏は止めといわんばかりに『雪片弐型』を振り上げて構えた、それと同時に剣がスライドしてそこからレーザー刃が出力されそのままセシリアと振り下ろされたその時!!
『織斑機、シールドエネルギーエンプティ。よってこの試合はセシリア・オルコットの勝利です』
「「…え?」」
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