その涙を見ない為に
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言葉に同意し・・・寒気を感じた。
慌てて振り返り、その寒気の正体を探す。
正体はすぐに判明した。
「・・・れだ・・・」
フラフラと立ち上がるアルカだった。
傷を負い、黒いジャケットはボロボロになっているが、しっかりと立つ。
「ミラを泣かせてんのは誰だ・・・何でミラが泣かねぇといけねぇんだよ!」
「アルカ・・・」
「もう十分すぎるほど・・・ミラは泣いただろうがァァァッ!」
アルカの叫びに反応するかのように、突然地面が揺れ始める。
そんな2人の脳裏に、同じ光景が浮かぶ。
在りし日、机に地図を広げてそれを見るミラ、エルフマン、リサーナ、アルカ・・・。
「俺が弱かったばかりに・・・リサーナは死んだ・・・」
「俺がエルフマンを止められてたら・・・リサーナは死ななかった・・・」
「それは違うわ!」
「「あんな想いは2度としたくねぇっ!」」
2人の声が重なる。
その間にも巨人の手に力が加わっていく。
「俺は姉ちゃんを守れる、強い漢になりたいんだっ!」
「もうミラを2度と泣かせねぇ・・・俺はリサーナに誓ったんだっ!」
「う・・・あ・・・」
ミラが呻く。
「姉ちゃんを・・・」
「ミラを・・・」
「「放せぇぇぇぇぇぇっ!」」
2人の声が再び重なる。
エルフマンの身体が徐々に変わっていく。
「お・・・おや?」
ソルが戸惑ったような声を上げる。
その間にもエルフマンは獣へと姿を変えていく。
「こ・・・これは・・・」
小刻みに震えながらミラが目を開き、ソルがモノクルから手を離す。
「全身接収、獣王の魂!?」
外では、突如揺れた地面に対し、ギルドメンバーが戸惑っていた。
「な、何だぁ!?」
「地面が・・・揺れて・・・」
スバルとサルディアが戸惑った声を上げる。
すると、ヒルダが叫んだ。
「見ろ、あれは!」
ヒルダの指の先には・・・
「・・・土で構成された、拳?」
ライアーの言葉通り、土や砂で構成された3つの拳が地面から生えていた。
それを見たクロスは若干震えた声を出す。
「これは・・・かつて地火の威武の異名で恐れられた・・・イレイザーの第二の魔法・・・復活したのか・・・土・砂を操る4つ目の元素魔法・・・」
そしてティアは薄い笑みを浮かべ、呟いた。
「大地・・・」
2つの魔法の復活に、ソルもミラも驚いていた。
「ノンノンノンノンノンノン!ノン・・・」
ソルの身体が吹っ飛ぶ。
「ノォーン!」
エルフマンの拳とアルカの土
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