その涙を見ない為に
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ァァッ!大火大槌!」
炎で構成されたハンマーがソルの頭上に現れ、落下する。
が、当たる直前でソルは地面に逃げ、アルカの背後に姿を現した。
「おや?あなたも大火だけでいいので?」
「うっせぇ!大火協奏曲!」
「私の魔法ですかな?では・・・岩の協奏曲!」
ソルの魔法を見様見真似で使う。
ソルも同じ魔法を使い、炎と岩が直撃し、小規模の爆発を起こした。
「ちっ・・・」
「余所見などしている場合ですかな?」
「!しまっ・・・ぐおあっ!」
が、ソルの岩はアルカの炎より数が多かったらしく、アルカに岩が直撃する。
「あなたは昔、エルフマン様を止めようとして止められず・・・目の前でリサーナ様を失ってしまった・・・あなたはその事がトラウマとなり、『あの魔法』が使えなくなってしまった・・・」
アルカはどこか悔しげな顔をする。
そしてエルフマンが行動を起こした。
「ビーストアーム『鉄牛』!」
が、それをソルは地面に潜って避け、にゅるんっとエルフマンの獣の腕に巻きつく。
「やぁ」
「キモチの悪い奴め!」
「ノンノンノン、3つのNOでお話になりません」
「離れんか!ムッチュ・ソル!」
「ムッシュにございます」
エルフマンは力任せにソルを取ろうとするが、全然取れない。
ソルは器用に足を動かしてエルフマンの顔辺りを蹴り、回し蹴りの様に蹴り飛ばす。
「もう終わりですかな?」
エルフマンは何とか起き上がり、真剣な顔で構えを取る。
それを見たアルカは驚いたように目を見開いた。
「エルフマン、お前・・・!」
「んふ?」
ソルが首を傾げる。
エルフマンの身体が四角く分裂していく。
自分より相手の方が強い・・・それを悟ったエルフマンは『全身接収』をしようとしているのだ。
先ほどの腕のように四角く分裂していく体。
が、そんなエルフマンの脳裏に1人の少女が浮かぶ。
銀髪のショートヘアの青がかった瞳、元気そうな笑顔を浮かべる少女。
(リサーナ・・・)
その少女こそ、エルフマンの妹『リサーナ』だった。
すると魔法が止まり、エルフマンは膝をつく。
「くっ」
「エルフマン!」
「ん〜っ!出来ない事はやるもんではありませんなぁ。今のであなたの魔力は大幅にダウンしてしまったようですぞ」
そう言うとソルはエルフマンに向かって伸び、腹に蹴りを決める。
「そうれっ!」
「うぁああっ!」
「ん〜・・・紳士たるもの、とどめは最大の魔法でさしてあげましょう」
そう言うとソルは何やら手を動かし、魔法を発動させた。
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