外伝
ONEPIECE
1話 オレンジと人魚
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3隻、戦艦2隻を単身で叩きのめした、この時点での彼は初頭額にも関わらず、1億ベリーの大金をかけられた大型ルーキーであった。
だが、現在の彼は4400万ベリーの賞金首、それは彼の持つ技能の御蔭だろう。
彼は、まるで悪魔の実のような道具を作成できた。
遠く離れた所から一瞬で移動可能なドア、着るだけで自由に空を飛び回れるようになる羽衣等、それいてカナヅチになってしまうデメリットの様な物も無い。
彼の道具は、世界中の富裕層にいる人間が買い求めた、そして海軍がその技能に目をつけた。
どの様な取引があったのかは分からないが、実際に彼の賞金額は下がり、世界政府からこの東の海にある島を貰い、以来5年間もの間引きこもっている。
今では彼の作品である道具は、1つ最低でも1千万ベリーの高額で取引されている。
そして、わたしにはその事実さえあれば十分だった。
わたしは、手に持つ報告書を握り締め、薄くその輪郭が確認できてきた島を睨んだ。
この8年で貯めた金額は9300万ベリー、でもはた迷惑なあの海賊達のせいで、300万ベリーを失った。
後悔はしていない、あのお金はオレンジの町の復興に使われるのだから。
あいつらは自由だった、思いっきり笑い、怒り、そして自由に生きていた・・・
タトゥーが彫られた肩を強く握った。
わたしは縛られている、あの海賊、魚人共に、わたしにはそれがとても惨めに感じられた。
このままでは、いつ1億ベリーが貯まるかなんてわからない。
わたしには夢がある、昔から見続けた夢が。
わたしには救いたい人がいる、わたしを見続けてくれた人が。
だからわたしは・・・
ザザァァ・・・
微かに、波の音に紛れて、麦わら帽子をかぶり、わたしを仲間と呼んだあいつの声が聞こえた気がした。
◆◇◆
<匠ノ島 童館・水御の部屋>
童館、この森林に囲まれた島にある唯一の建造物であり、それは草原に建っていた。
その外観は英国の屋敷のようだ、屋根は白く、壁には茶色と灰色の煉瓦が使われ、窓枠には真っ白な石を使われて、2階建てになっているが横幅はとても長い。
のどかな田舎に隠居するには、ぴったりな外観をしていた。
そしてこの童館の主人はある1つの部屋にいた。
「んっ、ちゅ・・・んぁ、はあぁ」
珊瑚や熱帯魚で彩られた、特大の水槽に周囲がすべて囲まれ、
天井から差し込む日の光は水により屈折し、ゆらゆらとこの部屋に踊っている様は、まるで海の中のようだった。
静かに水の音が鳴る、静謐な部屋に、小さくいやらしい水音が響いていた。
「れぁ、・・・こんなに、おっきして・・・んうっ、んんっ」
ゆら
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