第7話 再来のスケ番長!? 男は喧嘩に全力を尽くす者也
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ないのぉ?」
「な訳ねぇだろうが!」
楽しげに語り始める美智。そんな美智を喧しそうに見つめる番。何とも微笑ましい光景だったりした。
だが、そんな三人の光景を遠くから隠れるようにして見ている視線があった。木戸茜の配下のスケ番達であった。
「どうやら、あの女は轟番と何かしらで繋がりがあるようだな」
「姉御に報告するか」
皆で納得し、スケ番達は姿を消した。何かしらよからぬ企みを胸に抱きつつ―――
***
日も既に西側に傾き始めた頃、学校も終わり番達学生もまた学校から家路に向う下校時間となっていた。
無論、番に至ってもそれは同類であり。
「は〜、終わった終わった。帰って読み途中だった漫画でも読むとするか」
番は何所にも部活に所属していない。俗に言う帰宅部だったりする。その為学校が終われば此処に残っている理由も道理もない。なのでさっさと帰るだけだったりする。
ゲタ箱に向かい、履き慣れた下駄を取り出してさっさと帰ろうとする番。
すると、番の下駄の上に一枚の封筒が置かれていた。
「またか、今度は何だよ一体……」
溜息混じりに番は置かれた封筒を手に取り中を改めてみた。それを見た後、番の表情が徐々に豹変していく。
手に持っていた封筒を手の中で握り潰し堅く拳を握り締めた。
「あのスケ番……今度はもう勘弁ならねぇ!」
番の口から放たれた言葉。その時の番の表情を見た者達は誰もが顔を青ざめて道を退いて行く。それ程までにその時の番の表情は恐ろしいものであった事を物語っている。
番が向った先は、以前茜と出会った空き地だった。そして、其処にはやはり彼女が、木戸茜が居た。
その他にも彼女が率いているスケ番達も居る。そして、その中には番にとって見覚えのある少女の姿もあった。
「来たようだね、番」
「木戸茜……スケ番でありながらよくもまぁこんな事出来るな?」
茜の前に現れた番の表情は以前のとは違い怒りに満ち溢れていた。
まるで地獄から這い出てきた鬼を彷彿とさせる感じだったのだ。
「はん、何を言うかと思えば……元々はお前があたいの顔に泥を塗ったのが原因じゃないのさ!」
「なんだと?」
番の目の前に降り立った茜もまた、番に負けないほどの気合の篭った目線を突きつけた。互いに眉間と眉間がくっつくかと言える位の距離で互いに睨みを見せ合った。
「あんたはあたいの喧嘩を不意にしたどころかあたいの喧嘩を侮辱した。これはあたいにとって最大の屈辱なのさ。それに、こうでもしなきゃあんたは本気であたいと喧嘩しないんだろう?」
「その為に美智を……そう言う事だったのか」
番と茜の静かな会話が続く。周囲のスケ番達もまた、緊張の余り冷や汗を流す始末だったりする。
だが、そんな中で一人全く
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