第7話 再来のスケ番長!? 男は喧嘩に全力を尽くす者也
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ホウカ星人の襲来から経つ事数日。事件のあった町では現在急ピッチでの復興作業が行われていた。
町中ではせっせと崩壊したビルを撤去し、新しいビルを建てる工事が行われていた。
無論、その中には復興作業を手伝うバンチョウ、ドリル番長、レッド番長達の姿もちらほら見受けられては居た。
(おい、番! 何で番長の俺達が町の復興なんかに手を貸さなきゃならねぇんだよ?)
不機嫌そうな口調でバンチョウは尋ねた。どうやらバンチョウ本人は余り乗り気ではなかった様子だ。その問いに番は簡潔に答えて見せた。
【ばっきゃろぉい! この町は俺の生まれ育った町なんだ。壊れたら直すのは当たり前だろうが!】
(それだったら下で働いてる大工って奴等に任せてりゃ良いだろう? 何で俺達まで駆り出されなきゃならねぇんだよ?)
【これだけの被害なんだぞ。大工だけに任せてたら何時復興が終わるか分からねぇだろうが! だから俺達も一緒に復興の手伝いしてんだよ。ウダウダ文句言ってないで働け! 他の二人だって働いてるだろうが!】
視線を動かしてみると、其処では文句一つ言わずせっせと瓦礫を退けているドリル番長と資材を運搬しているレッド番長達の姿が見受けられていた。
今回の復興作業の手伝いを申し込んだところ、二人共二つ返事で応じてくれたのだ。やはり二人共この町が好きならしくとても献身的に働いてくれていて町の皆も大助かりと言った状況でもある。
「おぅい、バンチョウ! 其処の鉄骨を退けてくれ。資材を運べないんだ」
【あいよぉ!】
片手で合図を送り、地面に突き刺さっていた鉄骨を抜き取り邪魔にならない場所へと持ち運んでいく。作業は概ね順調であった。
この分なら後数日位で復興は完了する見込みだろう。本来なら数ヶ月は掛かると思われた復興作業もバンチョウ達の助力でかなりペースが進んでくれたのだ。
誰もがバンチョウ達に賞賛の声を挙げてくれた。その声はまた気持ちの良い物でもあり、何所かくすぐったく感じる物でもあった。
【へへっ、普段から穴掘ってばっかだとこう言った歓迎には巡り合えないから新鮮で良いぜ】
【そうじゃのう。たまには炎以外の物とも喧嘩するのもまた楽しい物じゃのぉ】
前回の一戦以来すっかり意気投合してしまったドリル番長とレッド番長の二人。結構中身が同じなのか気が合うようだ。
***
町が順調に復興されていく中、一人やさぐれている者が居た。番町高校とはまた別の学校である輔番高校のスケ番でもある木戸茜であった。
「あ〜〜、イライラするぅ!」
茜は現在超不機嫌であった。前々回でのバンチョウとの戦いで煮え切らない結果に終わったのがよほど堪えているのだろう。彼女としては白黒つけたかったのに当のバンチョウは全くやる気を見せなかった。
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