暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
42話:フルボッコだどん!!
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波打ち際。そこには海の水でずぶ濡れになっている少年―――アリサが心配していた、士の姿があった。

「……またあなたですか…」
「おうよ。お前との決着も、そろそろつけておかねぇとな」

男の質問に答えながら、士はおもむろに上着とシャツも脱ぐ。バサバサと仰いでから、雑巾のように水を搾り取り、もう一度仰ぐ。

「ですがいいのですか、あの防衛プログラムを止めにいかなくて?もうすぐ暴走しますよ、アレは」
「んなもん、百も承知だ。確かに、止めなきゃマズいだろうが……」

士はシャツや上着を着直し、その冷たさに体を一回振るわせてから、再び口を開く。

「俺がいなくても、暴走は止められるからな」

それを聞いた男は、再び笑い出した。

「フハハハハ!何をバカな事を言っているのですか?あれ程のモノを、たった九人の女、子供に止められると思っているのですか?」
「あぁ、止められるね、アイツらなら」

―――そう信じてるから、な。

男の言葉に、士は逆に笑みを浮かべながら即座に言い返す。
言われた瞬間、男は笑うのを止める。一度なのは達がいる場所を見つめると、今度は体の向きごと、なのは達の方へ向ける。

「ならば今ここで―――あの小娘らを消せば、いい訳だ」

そう言うと共に、男の姿が変わる。禍々しい黒い体に、左腕に盾、右手には剣。士が前々から戦っていた、プロトWだ。
男の体が変わったのを見たアリサとすずかは、驚きで声が出なかった。

「……ほんとバカ野郎だなお前は」

だがただ一人…士だけは、平然としたまま声を出す。それには流石のプロトWも、少し苛立ちながら士へと顔を向ける。

「それをさせない為に……今ここに俺がいるんだろうが」

士はそう言いながら、右腕を自分の前に持ってくる。そこで露になる士の相棒―――トリスが光に包まれ、収まった頃には士の手にディケイドライバーとして存在していた。
それを士は腰に当て、ベルトへと変える。そして一枚のカードを取り出し、掲げる。

「変身!」
〈 KAMEN RIDE・DECADE 〉

複数の影が現れ、士と一つになる。背丈は大きくなり、それはプロトWとほぼ同じぐらいになる。トリスの宝石部分から出た数枚の板が仮面に突き刺さり、複眼は緑に変わる。

「「っ!?」」

それを見たアリサとすずかは、プロトWが変身する時よりも驚いていた。何せ自分の友人が、変な人に変わってしまったのだから、仕方がない。

「あいつらの元には…行かせねぇ…」
「……邪魔なんだよ、貴様ら仮面ライダーはいつもいつも…」
「それが俺達(仮面ライダー)の主な仕事だからな」

士とプロトW、それぞれが武器を静かに構える。
二人が構えたまま、動かないとアリサとすずかが思った瞬間―――二
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