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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百話:船上で過ごす夜
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ように、気を付けよう。
と、冷や汗を流しながら決意を固める私の横で、ヘンリーが気にした風も無く返します。
「大丈夫だ。ドーラが本気で嫌がるようなことは、しない」
「そうにござりますか。ならば、拙者の口を挟む余地は有りませぬな」
ピエールから僅かに滲んでいた威圧感が消え、威圧されていたわけでも無い私の緊張が解けます。
……ああ、疲れた。
ラインハットのお城で戦って、馬車で爆走しながら戦って。
気が抜けたところでヘンリーの追撃を受けて、今のコレで。
肉体的にも精神的にも、かなり疲れた。
「……みんな。私、ちょっと。……寝るね」
「は。お休みなさいませ。夕食には、お起こしします」
「ピエールは、大丈夫なの?」
「スライムナイトたるもの、体を休ませるのに必ずしも睡眠を必要とは致しませぬ。ドーラ様をお待ちする間で、かなり疲れも取れましたゆえ。全く、問題有りませぬ」
「そうなんだ。すごいね。じゃあ悪いけど、よろしく」
「はっ」
スライムナイトだからっていうか、ピエールだからじゃないだろうか。
散々薙ぎ倒してきた雑魚スライムナイトが、そこまでのレベルに達しているとは到底思えない。
でもまあ、追求しても仕方ないし。
ピエールさんすごいです。ってことで、まあいいか。
と、いい加減な納得の仕方で誤魔化して、自分も含めて全員にキレイキレイして、船室のベッドで休みます。
ベッドが四つしか無いので添い寝のチャンス、なんてことはもちろん許されず、私も添い寝の権利を勝ち取るために戦う気力も無く。
スラリンとコドランがひとつのベッドで微笑ましい光景を作り出すのにニヤけつつ、あっという間に眠りに落ちて。
ピエールに起こされて、夕食を取りに食堂に向かいます。
到着早々に船長さんに詰め寄って赤面させたり、甲板でヘンリーを押し倒した(ように見えていた)りしたせいか、男装継続中にも関わらず船員さんたちの熱い視線が痛かったのですが。
すかさず殺気と威圧感を放ったヘンリーとピエールの働きによりあっという間に視線が逸らされて、蜘蛛の子を散らすように船員さんたちが離れていきます。
……いいなあ、威圧。
やっぱり、練習しようかなあ。
私だって守る立場なら、自然にできると思うんだけど。
そういう意味で自分が狙われてる状況だと、どうもなんていうか。
下手するとご褒美と受け取られて余計に深く引っ掛けてしまいそうで、どうにも気が進まない。
なんて考えてたのが、バレたのかどうなのか。
「……ドーラ。いいから、守られてろ」
「左様。あのような輩、ドーラ様のお手を煩わせるまでも有りませぬ」
うーん。
最終的に自分でなんとかできるよ
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