第二十二話 事情聴取とゲコ太ストラップ
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て、女になっちゃったのよね。すぐに男には戻ったんだけど、その時の遺伝子状態ってのを記憶してて、ウチのサイコキネシスでコントロールできるようになったから、男にも女にもなることが出来るようになったってわけなのよ」
ゴールデンウィーク中に土御門さんと相談して決めておいた設定どおりに話す。これはバンクのデータベースにも設定されているはずなので、バンクを見ていたのなら白井さんも知っているはずなのだ。
「へー、そうだったんだ」
「そうだったんですの」
御坂さんと白井さんはそれぞれ納得してくれたようで俺としても一安心である。
「いやー、そうだったんですね」
「初めて知りましたー」
佐天さんと初春さんも今の話で初めて知ったらしい。まぁ、学校で説明した時はこの設定がまだ出来ていなかったので、知らなくても当然といえば当然である。しかし、初春さんも俺のことをバンクで確認とかはしていなかったようだ。
「じゃーさ、神代さんって男の時はどんな感じなの?」
俺を男と知ってからはしばらくの間「アンタ」呼ばわりしていた御坂さんだが、呼び方をまた「神代さん」に戻して聞いてくる。確かに御坂さんとはこの姿でしか会っていないので、騎龍の姿を知らないのも当然なのだ。
「今ここで戻っちゃうと、ただの女装男子になっちゃうからねー。まぁ、それはまた今度って事で」
「そっか。残念」
一度だけこの格好で男に戻ったことはあるが、さすがにこの場所でそれをやるのは嫌なので断らせてもらった。基本的には男で行動することが多いはずなので、その内御坂さんにも騎龍の姿を見せることになるだろう。
「ま……まさかっ! その姿でお姉さまを油断させておいて、あわよくば手篭めにしようなどと考えているのではっ!?」
これで一息つけるかと思った瞬間、白井さんがおかしなことを口走って俺のことを敵視するように睨んできた。
「なっ……何言ってるのよ、黒子っ!」
「だってお姉さま。今でこそ女性の姿はしてますが、れっきとした殿方ですのよっ。今もお姉さまにあんな事やこんな事をしている妄想を膨らませているに違いありませんの!」
はっきり言って本人を目の前にかなり失礼なことを言った白井さんに対して、御坂さんが咎めるような感じで注意したものの、白井さんの暴走モードは止まる事なく更に加速している。
「んー、ってかさぁ。さっきのアレをすぐ隣で見てたのに御坂さんを手篭めにしてる妄想なんて出来るわけないじゃない」
どうやったら止まるかが全然分からなかったので、俺は暴走中の白井さんに対して冷静なツッコミを入れてみた。なお『アレ』というのは、銀行強盗の車をぶっ飛ばした御坂さんのレールガンの事である。
「ま……まあ、そうですわね…
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