第12話:心ない言葉に心は傷つく
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そうになかったから……
「ところでアルスって不思議な子よね」
何だ突然!?
とっても無礼な事を言いそうな雰囲気……この娘ってばKYだからなぁ。
「私ね、あの村に……サンタローズに1週間程前から居たんだけど、貴方の事を最初に見た時は驚いちゃったの。丁度2日目だったんだけど、モンスターを連れて歩いてるじゃない! だから近付くのが恐くて、私の事を見つけてくれる人に出会えるのが遅くなっちゃった」
それはポワンより託された任務が遅延してしまった責任を俺に擦り付けてるのか?
「モンスター=悪い子って決め付けてたからダメなんだよ! チロルもスドー君も俺の友達で、凄く良い子なんだからね!」
見た目で勝手に判断して、責任を俺に押しつけるな!
「うん。それは分かったわ……今ではもう大丈夫。村の人達の会話から、チロルとスドー君が悪い子じゃないのは確認したから。それにアルスの事も色々聞いたしね……」
俺のこと? 何だろう……気になるなぁ。
「村の人達は俺の事を何て言ってたの?」
「き、聞かない方が……ほ、ほら。人の噂なんていい加減でしょ!?」
何で焦ってんだよ!? 俺の評価を聞いてるだけなのに……
「……でも、ベラは人の噂を当てにして俺達の事を安全だと認識したんだろ? 非常に気になるんだ……村人達は俺の事を何て言ってたの!?」
焚き火を挟み対面していたベラの横に俺は身体を移動させ、彼女の瞳を覗き込むように問い詰める。
「えっと……その……わ、私が言ったんじゃないわよ! そこんとこ勘違いしないでよね!」
「何だよぉ……喧嘩売られても、非力だから買えないよぉ……」
何やら言い訳ぶっこいて、ベラは俺の事を語ってくれる。
「端的に言うと、アンタの村人からの評価は……“お父さんの頼りない息子”って事らしいわ。お父さんは色々問題を解決させ頼りになるけど、その息子は弱々しく問題を起こしてる存在……モンスターを連れ帰ってきた時は皆さん驚いたみたいだけど、弱すぎてモンスターにも同情されてるんだって納得してたわ。数日前に、アンタが一人で洞窟に入り大騒動を巻き起こした事が、今の評価へと繋がってるみたいね。あぁ、それと……アンタんちの前の井戸端で焚き火している男性が言ってたわ。『何時も手鏡を持ち歩き、身形をチェックするナルシスト……イタイ子だよなぁ』って……」
よ、予想以上だ……
皆さんから“情けないガキ”と思われている事は薄々感づいてたけど、6歳児相手にそこまで酷い感想を持つなんて……
俺はガッツリ落ち込み項垂れる……
「あ、あの……その……ごめん……」
ベラが悪い訳ではないのだが、気を遣って謝ってくる。
それが更に俺を落ち込ませるんだけどね……
「ンナァン」
でも、チロルと
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