隣神おりますかー?
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れないレベルにまで行ってしまっていた。神なんぞいねぇという人でもお賽銭は出すしお地蔵さんを蹴ったりはしない。当然である。お守り切れと言われれば罰当たりだなんて言いもする。そんな価値観らしい。
「まあ、全部授業の受け売りだけどねー」
放課後の帰り道、現実逃避ながらに説明じみた回想から帰ってきた私はコンビニで買ったアイスに齧り付く。こんがらがった頭に冷たいものの刺激が実に染み込んでいく。ゴリゴリくんがやはり最強なのは明らかである。
「アイスはやっぱりICEPOXデース」
クーちゃんは果汁付きの氷を口に含み美味しそうに噛み砕く。
クーちゃんことクリスは外人さんである。綺麗な金髪セミロングで瞳はブロンズ。細い体で抱きしめると柔らかくて最高ですはい。普段胸元に隠れてるちっちゃな十字架のネックレスは純銀らしく、そんな子を抱きすくめてると神秘的を背徳的というか素晴らしい事この上ないのがグヘヘヘ。
「いかんいかん」
毒されかけていた思考を無理矢理に戻す。小さい頃に兄と喧嘩ばかりしてきたせいか我ながら思考がガサツというか何というか。兄にオヤジ臭いと言われたのは心外だが表に出さないようにせねばなるまい。
「また変なコト考えてマス?」
「違うよー。そんな何時も変なこと考えてるみたいで酷いなぁ」
「自覚大事ヨー」
うーむ。やはり心外である。心外であるが事実なので黙ってゴリゴリくんを私は舐め続ける。
――ニャー
ほっぺ膨らんでるクーちゃん可愛いなーと思いつつ下を向くと猫が足元でこちらを見上げていた。野良にしてはそこそこ毛並みがいいが飼い猫だろうか。何かよこせとばかりに見上げていて逃げる気配がない。
「つぶらな瞳で見上げたら何でも貰えると思ったら大間違いなのさ」
いやまあ可愛いからあげるけど。
アイスと一緒に買ったサンドイッチを出す。ツナサンドである。そら好物だろうとちぎって投げてやるとその場で猫は食い始める。ふはは畜生めとばかりに私はもう少しちぎって落としてやる。
『ポイ捨てしましたね。マイナス1』
『生き物を大切にしていて実にいい。餌で+1』
「お前らうるせぇ」
聞こえてきた声に毒づきながら頭の中でスイッチを切り替える。音声のON/OFFが聞くのだこれが。
何でも五感の外の第六感や第七感といったところに働きかけられているらしく、あくまでも声で聞こえるのは脳が聴覚だと錯覚しているからとか。OFFにすれば声は聞こえなくなり、ポイントの上下だけが知覚の外で感じられるだけになる。
「ナニか減点デスか?」
「そうだよ。五月蝿いからOFFにした」
いつの間にか猫の背を撫でていたクーちゃんにそう答える。うむ、可愛い。今の立ち位置を答えるならば立
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