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隣神おりますかー?
隣神おりますかー?
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ろうか。そんな思いがぐるぐると脳裏を巡る。

「はい、では前講釈はこの辺にしておきましょう。ここからが本題です。実際の規律、概念についての説明に移りたいと思います。選択外の人は今のうちに出て行くように」

 仙人の言葉に閉じかけていた瞼が開く。選択していない人たちが出ていくのを眺めながら意識を覚醒させていく。前講釈が長すぎて罠だが、ここからが本題である。流石に聞き逃すわけにも行かない。自分の身に直接関係することなのだ。

 教科書を一気に半分まで飛ばし、ノートを構える。まだ眠いが、まあ何とかなるだろう。
 仙人は眼鏡を吹きつつプロジェクターが降りきるのを待つ。他の教師は銀の差し棒だが細い白木の杖?を使うあたりやはり仙人だなぁと私は再確認する。
 眠っていた同級生も起き始めている。やはりこの授業はみんなにとって大事なのだ。何せ――

「はい、ではこれより神学の授業を始めます」
『しっかり学んでくださいねー』

 (こいつら)についての授業なのだから。










 今から十五年ほど前、神が現れた。
 思考の中にのみある概念、空想の像としての存在ではない。姿かたちは無い概念だが、確かな存在を持って現れた。
 現れた理由は未だに明確にはなっていない。自然破壊を繰り返す人間への罰、争いをなくさない人間に呆れがさした、神の暇つぶし、信仰が神を生んだ、等など。説だけはたくさん出たがどれも確証はなく仮説の域を出ていない。

 だが確かな現実として神はその存在を表し、人々にポイントをつけ始めた。
 善行をすれば+、悪行をすれば-。その基準は神を掲げる各宗教における聖書や慣習を元にして付けられる。各々の宗教にそった神がその信徒の元に現れた。過激派か穏健派か、などでも違ったりするらしい。
 +が一定値に達すればご褒美(奇跡、という人もいる)が、-が一定値に達すればお仕置き(神罰とry)が与えられた。

 この出現は大きな問題になった、らしい。何せ法とは違った別の基準が強制的に設けられたのだから。
 法的に問題がなくとも宗教としては問題があり、法的に問題はあっても宗教としては問題がない。そんな場合もあって、その上で法を守ろうとしたら様々な障害が出てくるのも当然だろう。
 仏教家には仏教の、キリスト教にはキリスト教の、神道には神道の。教えが違えば慣習も違い何もかもが違う。成立の理由や辿ってきた過程も違う。すり合わせも大変で問題が出ないほうがおかしかった。

 無論、良い点もあった。治安の向上だ。
 バレなければいい、見つからなければ犯罪ではない、という考えが根こそぎ無くなった。何せお天道様(これは日本的な考えだが似たようなものだ)が現実になったのだ。また、頑張る人が増えた。何せ+を貯めれば神直々の
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