第二章 [ 神 鳴 ]
二十話 闇の邂逅
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かってくるようになったそうだ。
それに加えて僕が都の方に移動したのを知ったのか、最近連中が徒党を組んでその妖怪を狙いに来たという事らしい。
「妖怪退治をしている貴方にお願いするのもおかしいかも知れないけど」
「俺からもお願いします。にとりや他の河童達には俺達だけじゃなくて他の村も世話になってるんです」
司郎からも頭を下げられてしまった。
「お願いだよ七枷様、あいつをルーミアの奴を助けてやっておくれよ。素直じゃないけどわたし達みたいな弱い妖怪を守ってくれるいい奴なんだよ」
にとりも必死に僕に頭を下げてくる。と、いうか今この子何て言った?ルーミア?もしかしてあの時の…いやでもまさか。とりあえず聞いてみるか。
「…にとり、そのルーミアって子の特徴は?」
「え?うーんと…綺麗な金髪で目が真っ赤、後は能力が闇を使うかな」
…どうやら間違いなくあの子か。一年位前に僕を襲ってきた。つまり要約すると、
・ルーミアの縄張りに僕が来る。
↓
・僕が妖怪退治を始める。
↓
・縄張りの中で勝手をされてルーミア怒る。
↓
・自分の威厳の為に僕を殺したい。偶然見つける。戦って負ける。
↓
・ルーミアが負けたの聞いて他の妖怪が殺到してくる。
↓
・もしもルーミアが死んだらこの辺りの人妖がものすごく困る。
あの時、名が売れるとか何とか言ってたのはそのせいか。こう考えるとそもそもの原因が僕の様な気がしてきた。断る理由が何も無いな。
「すべて僕に任せなさい!そう何もかも!」
「七枷様、急にどうしたんですか?」
「…あまり気にしないで。それでそのルーミアは今何処にいるの?」
不審がる司郎をかわしつつ、にとりにルーミアの居場所を聞く。
「えっとごめん、分かんないんだ」
にとりはえへへと笑いながらそう答えた。
「しょうがない、地道に探すか」
僕は少し日が落ち始めた空に飛び立つ。とりあえず勘任せに探してみよう。
□ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■
森の中に轟音が轟く。
無数の光弾が木々を粉砕し、鋭い刃を全身に生やした異形が女に向かって奔る。
「くっ!舐めるな!」
女は黒い大剣を全身から刃を生やした異形に叩きつける。異形の刃は大剣を受け止めきれず音をたてて砕け、異形はその身を切り裂かれた。
「ガがアアアアッ!!このアマーー!」
絶叫を上げ再び女に襲い掛かろうとした瞬間、女の影から飛び出した黒い槍に貫かれ絶命した。
その光景を見ていた他の妖怪達は臆するどころか更に激しく女に攻撃を加える。
「いい加減に死になさい!
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