臨海学校 後編
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らいっくんたちが戦えばいいんじゃない? 紅椿がいれば囮役も成り立つし」
紅椿をアームアーマーでいじくりまわし、顔を向けもせず束は淡々と述べていく。そして最後、一番の爆弾を投下した。
「あ、言い忘れてたけどびっきーの夜天月も一応第四世代だから」
「「「「「は?」」」」」
その場にいた五人の言葉が重なった。そして次にやってきたのは、主に欧州三人組みからの驚愕の声だった。
「響さん!? どういうことなんですの!?」
「響!! どうして黙ってたの!?」
「お姉さま!! 何故そんな大事なことを!?」
三者三様の声を発しながら三人は一気に詰め寄った。響はそれにげんなりとしつつ、
「あー……、それはその……なんだ。面倒くさかったし? 言ったってあんましかわんねーかと思ったし?」
頬をかきつつ、響は三人から視線をそらす。
だが三人がそれを許すわけもなく、
「ちゃんと目を見て話してよ響!」
「そうですわ!!」
「いくらお姉さまでもこれは見逃すことはできん!」
またしても浴びせられる声に今度は耳をふさぐ響。しかしそれを見ていた千冬が、
「黙っていろ貴様ら!! 今は鳴雨が第四世代を所持していたことなどどうでもいい!!」
腕を組みながら怒号を飛ばした。そう、まだ事件は終結していないのだ。千冬からしてみれば何をやっているこの馬鹿共、状態である。
「……鳴雨、聞いたとおりだ。やれるか?」
「……へーい。やりますよやりゃあいんでしょう」
半ば投げやりに答えながら響は大きく溜息をついた。
「よし、では今から三十分後に出撃だ。各自準備を整えておけ。もたもたするな!!」
千冬の号令に場にいた皆もそれぞれの持ち場に離れていった。一夏はどうやらセシリアたちから高速戦闘のレクチャーを受けているようだ。
響はというと束の背後に近寄り、その耳元まで顔を寄せるとささやいた。
「この事件が終結するまでテメェ、どこにも行くんじゃねぇぞ」
対し、束も微笑を浮かべながら、
「フフッ、りょーかい。この事件が終結するまでは消えないよ」
「もし消えたら承知しねぇからな」
最後にドスを聞かせながら束に告げた響は一夏達の元に戻っていった。
作戦会議から三十分後。響、箒、一夏の三人は砂浜にたたずんでいた。
そして、箒と一夏が目を閉じた瞬間、響は一瞬で夜天月を展開した。それに遅れ、二人も紅椿と白式を展開する。
「じゃあ響、頼んだ」
「めんどくせぇがやるしかねぇもんな。じゃあ篠ノ之、私の上に乗れ」
「ああ、一夏。言っておくが本来女が男の下になるなど私のプライドが――」
「テメェのプライドな
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