臨海学校 後編
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、どうやらしっかり聞いていたようだった。それに皆が驚く中、響はさらに続けた。
「ところで織斑先生? 確かその銀の福音、超音速で飛行中なわけですよね、アプローチは?」
「……おそらく一回が限界だろうな」
「とすれば……一撃必殺で落とすしかないってわけだ。てぇことは適任は――」
そこまで言いつつ、響は一夏の方を見据える。それと同時に場にいた全員も一夏を見つめる。
「お、俺か?」
「そりゃあそうでしょうよ一夏。アンタの零落白夜しか相手を無効化できるやつなんてないんだから」
鈴音があきれ口調で一夏に告げた。
「問題は一夏をどうやってそこまで運ぶかだよね……」
「そうだな、なおかつ目標に追いつけるだけの速度が出せるISでなければならん」
シャルロットとラウラが口元に手を当てつつ考え込むが、
「ちょ、ちょっと待ってくれよ! 本当に俺がやるのか?」
「「「「当然」」」」
一夏の再度の問いに響以外が声をそろえて頷いた。
「まぁ当たり前だわな。がんばれよー一夏」
響はまったく興味がなさそうにひらひらと手を振りながら、ゴロンと後ろに寝転がった。
千冬はそれに気付いてはいるものの、もう注意する気も起きないのか軽くため息をつく。
「ではこの中で最高速度が出せる機体はどれだ?」
千冬の言葉にその場にいた全員が響を見つめる。それもそうだ、実際この中で一番速いISは響の所有する夜天月のみだからだ。
「あの、響?」
「知らんめんどい」
シャルロットが響の肩を叩くものの、彼女は体を横に傾けそっぽを向く。
千冬も溜息をため息をつきつつ響に聞いた。
「鳴雨。どうしてもやる気にはならんか?」
「響さん……」
「響……」
千冬の声に続くようにセシリアとラウラが彼女の名を呼ぶと、響は大きく息を吐きながら、
「あー……はいはい。わかったよやりゃあいいんだろやりゃあ!! だけどただでとはいかねぇぞ? 一つ条件を聞いてもらう」
「聞こう」
「簡単なことだ。これから私が授業をサボっても何もいわねぇって約束しろ。あと追い掛け回すのもなしだ」
響は人差し指を立てつつ千冬を見据える。
「ああ……わかった。約束しよう」
千冬は眉間を押さえつつ了承した。
「よし、交渉成立だ。んじゃあぱぱっと済ませちまおうぜ一夏」
「おう!」
響の言葉に一夏も力強く頷いた。。それを見た千冬は皆の方を向き、
「よし、ではこの任務は織斑、鳴雨両名に――」
「ちょぉぉぉっとまったぁぁぁ!!」
千冬がそこまで言いかけたところで、またしても束の声が聞こえた。声のするほうを見ると、なんと天井裏から
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