暁 〜小説投稿サイト〜
京に舞う鬼
第二十六章
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
たままであった。彼にはどうしてもわかりはしなかった。
「何なんですか、一体」
「君も京都にいてかなり経っていると思うが」
「それでもわからないものはわからないですよ」
「仕方ないな。鱧だ」
「鱧」
「祇園なのにこれを食べないつもりなのか?無粋な話だ」
「ああ、鱧ですか」
 本郷もそれを聞いてようやく頷いた。
「それ、食べないとってやつですね」
「そういうことだ」
 これは京都の習わしの一つであった。祇園祭の時には鱧を食べるのだ。その為祇園祭は通称鱧祭とも言う。鱧を食べなければ話にならないのだ。
「どうだ。行くかね」
「けど。高いんですよね」
「何の為の報酬なんだ!?」
 警部は本郷の言葉を聞いて顔を顰めさせる。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ