第二十六章
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たままであった。彼にはどうしてもわかりはしなかった。
「何なんですか、一体」
「君も京都にいてかなり経っていると思うが」
「それでもわからないものはわからないですよ」
「仕方ないな。鱧だ」
「鱧」
「祇園なのにこれを食べないつもりなのか?無粋な話だ」
「ああ、鱧ですか」
本郷もそれを聞いてようやく頷いた。
「それ、食べないとってやつですね」
「そういうことだ」
これは京都の習わしの一つであった。祇園祭の時には鱧を食べるのだ。その為祇園祭は通称鱧祭とも言う。鱧を食べなければ話にならないのだ。
「どうだ。行くかね」
「けど。高いんですよね」
「何の為の報酬なんだ!?」
警部は本郷の言葉を聞いて顔を顰めさせる。
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