激熱の戦い
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
手を確実に倒しながら、ジュピター崩壊を待っていた。
「ぬぉおおっ!」
ナツは先ほど同様、炎の範囲を大きくする。
「同じ手は2度とくわんぞ!」
兎兎丸はタッと床を短く蹴り、後ろに下がっていく。
そして左手を炎に向ける、が。
「ぐぬぬぬ!」
「!何!?う、動かんぞ、あの炎!」
「ぬぉおぉぉおぁああぁあ!」
(ま、まさか制御返しだと!?戦いの途中に会得したというのか!?)
「ナツーーー!」
発射まであと32秒・・・。
「何やってるのよバカナツ!アンタの破壊癖があれば、簡単に壊せるでしょ!早くなさいな!」
「ちっ・・・もしも発射されてしまったら・・・私の魔法で・・・!」
怪我を負いながらも幽兵を倒すティアが叫び、ヒルダが苦し紛れに呟く。
「俺の炎だ!勝手に動かすな!」
叫び、一気に炎を発射させる。
が、兎兎丸はさっと身を下げ、避けた。
「はっはーっ!当たらなければ意味があるまい!」
ジュピター発射まであと10秒。
兎兎丸は避けたが、ナツはちっとも慌てない。
何故なら・・・。
「ハナっからお前なんか狙ってねぇよ!」
ナツの狙いは兎兎丸を倒す事ではなく、ジュピターを破壊する事だったからだ。
「な!」
「わあっ!」
ジュピターは音を立てて崩れていく。
それは外にも聞こえ、見えていた。
「見ろ!」
「おお!」
「砲台が崩れてく!」
「やったぞーっ!」
それを見て歓喜の声を上げるギルドメンバー。
「っしゃあ!」
「ジュピターの破壊に成功したのね!」
「さすがはドラグニルだ」
「ふぅ・・・」
スバル、サルディア、ライアーがナツに賞賛の言葉を口にし、ヒルダは安心からか溜息をつく。
「ま、これくらい出来て当然よね。アイツは・・・少しだけ、褒めてあげる」
ティアは口を緩ませるだけの薄い笑みを浮かべ、「よしっ」と小さく意気込んだ。
そんな姉をクロスは見つめ、再び幽兵へと向かっていった。
(考えてみたらアイツ倒すか制御を克服しなきゃ、ここを壊すのは無理だったんだ・・・冷静さを欠いてたのはオイラの方か・・・)
破壊されたジュピターの砲台は湖に落ちていく。
煙が晴れ、そこからナツの怒りの顔が覗いた。
「次はお前達を潰す番だ、ファントム!」
それを見た兎兎丸は目を見開く。
(オ、オイオイ・・・マスター、話が違くないか!?妖精の尻尾にはまだ・・・こんなヤバい奴がいたなんてさァ!)
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ