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Element Magic Trinity
激熱の戦い
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手を確実に倒しながら、ジュピター崩壊を待っていた。








「ぬぉおおっ!」

ナツは先ほど同様、炎の範囲を大きくする。

「同じ手は2度とくわんぞ!」

兎兎丸はタッと床を短く蹴り、後ろに下がっていく。
そして左手を炎に向ける、が。

「ぐぬぬぬ!」
「!何!?う、動かんぞ、あの炎!」
「ぬぉおぉぉおぁああぁあ!」
(ま、まさか制御返しだと!?戦いの途中に会得したというのか!?)
「ナツーーー!」







発射まであと32秒・・・。

「何やってるのよバカナツ!アンタの破壊癖があれば、簡単に壊せるでしょ!早くなさいな!」
「ちっ・・・もしも発射されてしまったら・・・私の魔法で・・・!」

怪我を負いながらも幽兵(シェイド)を倒すティアが叫び、ヒルダが苦し紛れに呟く。






「俺の炎だ!勝手に動かすな!」

叫び、一気に炎を発射させる。
が、兎兎丸はさっと身を下げ、避けた。

「はっはーっ!当たらなければ意味があるまい!」

ジュピター発射まであと10秒。
兎兎丸は避けたが、ナツはちっとも慌てない。
何故なら・・・。


「ハナっからお前なんか狙ってねぇよ!」


ナツの狙いは兎兎丸を倒す事ではなく、ジュピターを破壊する事だったからだ。

「な!」
「わあっ!」

ジュピターは音を立てて崩れていく。






それは外にも聞こえ、見えていた。

「見ろ!」
「おお!」
「砲台が崩れてく!」
「やったぞーっ!」

それを見て歓喜の声を上げるギルドメンバー。

「っしゃあ!」
「ジュピターの破壊に成功したのね!」
「さすがはドラグニルだ」
「ふぅ・・・」

スバル、サルディア、ライアーがナツに賞賛の言葉を口にし、ヒルダは安心からか溜息をつく。

「ま、これくらい出来て当然よね。アイツは・・・少しだけ、褒めてあげる」

ティアは口を緩ませるだけの薄い笑みを浮かべ、「よしっ」と小さく意気込んだ。
そんな(ティア)をクロスは見つめ、再び幽兵(シェイド)へと向かっていった。







(考えてみたらアイツ倒すか制御を克服しなきゃ、ここを壊すのは無理だったんだ・・・冷静さを欠いてたのはオイラの方か・・・)

破壊されたジュピターの砲台は湖に落ちていく。
煙が晴れ、そこからナツの怒りの顔が覗いた。

「次はお前達を潰す番だ、ファントム!」

それを見た兎兎丸は目を見開く。

(オ、オイオイ・・・マスター、話が違くないか!?妖精の尻尾(フェアリーテイル)にはまだ・・・こんなヤバい奴がいたなんてさァ!)


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