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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
九十九話:あなたの人生を私に
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とが、それか。
「……なんで……」
そんな、無茶するの。
ひとつ間違ったら、死んでたのに。
「……置いてく、からだろ。お前が」
「……私は。置いてくって、言った」
十年前も、その後の十年間も。
言っても聞いてくれないから一年前くらいから説得は諦めてたけど、それまではずっと言ってた。
その後だって、連れてくなんて言ってない。
「俺は、着いてくって言った」
「……国に、いないとダメでしょ」
あの国は、ヘンリーを必要としてるんだから。
「必要無い。あの国にはデールと、義母上がいる」
「そんなの……」
そうかもしれないけど。
でも私に着いてくるより、絶対にヘンリーの力が生かされるのに。
「俺は、お前の側がいい」
「……私は……」
私だって。
寂しいとか、思ってしまったけど。
でも最後の最後で受け入れられないってわかってるのに、一緒になんていられない。
「……要らない。私に、ヘンリーは要らないから。あの国ならヘンリーは必要とされるんだから、帰って。今からでも、戻って」
「要るだろ」
「要らない。私は、一人で大丈夫。仲間もいるんだから、ヘンリーは、要らない」
「嘘吐くな」
「嘘じゃない。要らないから。帰って」
「なら、なんで泣いてるんだよ」
「これは……!」
ヘンリーが来る前に、泣く体勢に入ってたから。
そんな状態で、びっくりさせられたから。
「……ヘンリーが、無茶するから!死んじゃうでしょ、あんなことしたら!」
「死んでない。生きてる」
「死んでたかもしれないのに!」
「死なないよ、俺は。お前がいれば」
「そんなの……!」
一緒にいないと死ぬみたいな。
置いていったら、死ぬみたいな。
「……死んで欲しくない」
「わかった。なら、死なない」
「……私が、いなくても」
「それは無理だ」
「なんで……!」
私といるほうが、普通に考えたら死ぬ可能性が高いのに。
一緒にいないと死ぬって、なんで。
それじゃ、まるで。
私のことが、好きみたいな。
「なんで……?」
私のことが好きだから。
だから、着いてくるって言うなら。
それなら、はっきり断れるのに。
「俺は、お前と一緒にいたい」
なのに、そうは言わないから。
いつも、そうは言わないから。
私ははっきり、断れない。
「……私は……」
私は、怖い。
甘えるのが、怖い。
甘えきって、一人で歩けなくなるのが怖い。
このままずるずると甘えて、最後にヘンリーを傷付けてしまうかもしれないのが、怖い。
自分のせいで、自分の目の前で、ヘンリーが死んでしまうのが怖い。
だから、一
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